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福岡証券取引所で大発会 続く上場減、活性化へIPO支援

福岡証券取引所は4日朝、一年の取引の始まりを告げる「大発会」の式典を開いた。証券業界の関係者ら40名弱が参加し、証券会社の社員らの晴れ着姿も3年ぶりに復活した。2022年の福証の売買代金は2年連続で減少し、上場企業数も前年末に比べ1社減った。福証は新規株式公開(IPO)支援プログラムを拡充。地域の企業の成長を促して上場の活性化につなげ、存在感を高めたい狙いだ。

「今年はうさぎ年の相場格言通り、(株価の大幅高を意味する)『卯(う)跳ねる』となることを期待したい」。大発会で福証の長宣也理事長はこうあいさつした。

日経平均株価が年間で9%下落した22年の福証上場銘柄の売買代金は、前の年に比べ16%減の112億円だった。ロシアによるウクライナ侵攻や欧米の金融政策の動向など先行き不透明な投資環境が続き、個人投資家が株式の売買を控えた。

22年末時点の上場企業数は前年から1社減って107社となった。DOWAホールディングスIHIが上場を廃止した一方、新規上場は9月に本則市場に上場したアドバンスクリエイトの1社のみ。23年には福証単独上場の福岡中央銀行が、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)との経営統合により上場を廃止する見通しとなっている。

福証はこれまでにも新規上場を促すため、09年にスタートした「九州IPO挑戦隊」などの支援プログラムに関わってきた。ただ近年はIHIのように、東京の大手企業が上場維持の費用を削減するために福証など地方証取の上場を廃止する例が相次ぐ。支援策を通じた新規上場の実現が急がれる。

昨年5月には福証独自の策として「福証IPOアンバサダー制度」を設けた。福証に上場する地元企業7社の経営層がIPOを目指す会社の相談に乗り、ノウハウを指南する。現在までに制度を利用した企業は5社あるという。

11月からは上場企業のIPO責任者を経験した人が講師を務める「天神IPOスクール」に協力。上場までの流れや事業計画の立て方、社内ルール作りのポイントなどについて講義する。初回には5社が参加した。

投資家層の拡大を図り、企業にとっての福証の魅力を高めることも必要になる。海外投資家の売買を呼び込むために、国際金融都市構想を推進する「TEAM FUKUOKA(チーム福岡)」が誘致したシンガポールのフィンテック企業、M-DAQ(エムダック)と連携する構想がある。昨年10月からは新たな株式上場制度についての議論も始めたという。

長理事長は「新たな取り組みの実現に向けて1歩でも2歩でも前進していける年になれば」とも述べた。

(坂部能生)

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