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南日本銀行頭取に田中暁爾氏 地域密着路線「受け継ぐ」

南日本銀行は20日、田中暁爾常務(56)が6月27日付で頭取に昇格する人事を発表した。斎藤真一頭取(70)は代表権のある会長に就く。鹿児島市内で記者会見した田中氏は「(斎藤氏の進めた地域密着型の)地域金融機関としてのあるべき姿をしっかり受け継いでいく」と述べた。他の地域金融機関との経営統合などには、否定的な考えを示した。

田中氏は、中小企業の販路開拓を支援するサービス「WIN-WINネット」などを通じ「取引先の本業支援や、新型コロナウイルス禍後の経営が厳しい企業の再生に力を入れたい」と語った。取引先のデジタルトランスフォーメーション(DX)や、IT(情報技術)化を後押しするための人材支援にも力を注ぐとした。

地銀の経営環境が厳しさを増していることを認めつつ「鹿児島県は金融機関の住み分けができている。地銀が一県一行でなくても十分やっていける」と述べ、当面は独立路線を維持する方針を示した。

斎藤氏は、田中氏を選んだ理由を「公的資金の返済業務に長く取り組み、4月から始まる中期経営計画でも中心的な役割を果たすなど、改革に対する意識が高い」と説明した。「3人いる常務の中で一番若いが、考え方がしっかりしており迷いがない。組織を束ねる総合力がある」と新頭取の手腕に期待を寄せた。

南日本銀行は2022年9月、公的資金150億円を前倒しで返済した。田中氏は「銀行員生活の半分が(公的資金返済などを担う)本部畑だった。今いる行員にも営業畑だけでなく、幅広い人事異動で銀行員としての幅を広げてほしい」と訴えた。

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