九州で考える鉄道のこれから 在来線リポートまとめ読み

人口減少、高齢化が進むなか、各地のローカル線は新型コロナウイルスの感染拡大によってさらに打撃を受け、赤字路線の存廃や地域交通の再編を巡る議論が活発になっています。JR九州の5つの在来線を取り上げ、現状を伝えるとともに地域における鉄道の未来を考えてきた「九州在来線リポート」の記事をまとめました。
利用者の多い「優等生」路線だったJR長崎本線は、西九州新幹線の開業によって一転、メインルートからサブの扱いに落ちてしまいました。利便性の低下に沿線から不満の声が上がるなか、発想を切り替えて前を向く動きも出てきています。
北九州市から大分県日田市に至るJR日田彦山線は、2017年の九州北部豪雨で被災した区間を復旧せず、バス高速輸送システム(BRT)として「存続」することになりました。人口減の進む山間地域で新しい公共交通の在り方を探る挑戦が始まります。
福岡市東区などを走るJR香椎線では、踏切のある非高架の路線としては全国で初めて自動運転の営業運行が行われています。路線の長さや車両などの条件もあるため、他の路線にどこまで広がるかは未知数です。
JR三角(みすみ)線は鹿児島本線から枝分かれする止まりの路線。おしゃれな観光列車や、船に乗り継いで渡る観光地・天草の魅力が観光客をひきつけてきましたが、新型コロナウイルス禍で状況は一変しました。
九州東部を縦断するJR日豊本線は区間ごとの乗客数の差が激しく、山間部の赤字区間では減便が進んでいます。それでも同線は、貨物列車や特急列車が往来する鉄道網の「動脈」として重要な役割を担っています。

赤字路線が増加、JRの一部路線では廃線の可能性も検討されるローカル線。地域の足である鉄道の維持のための取り組みや地方の鉄道が抱える課題などについてのニュースや解説をまとめました。
■ローカル鉄道とは