九州電力の不正閲覧、新たに7システムで判明 45人関与
九州電力は新たに、送配電子会社が管理する7システムで不正利用が見つかったと発表した。いずれも顧客情報など非公開情報が掲載されていた。九電の従業員など45人が不正にアクセスし、うち11人は新電力や送配電子会社と契約する顧客の情報を閲覧していた。九電では「顧客の獲得活動への利用はなかった」としている。
電力・ガス取引監視等委員会に15日報告した。子会社の九州電力送配電(福岡市)には非公開の情報を扱うシステムが23個あり、これまでに災害対応などに使われる2システムで不正利用が見つかったことを明らかにしている。2月に九電が営業部門へ聞き取り調査をし、託送や電力設備の新増設の受付などに使われるシステムでも不正利用が判明した。
九電送配電では元社員を含めて15人が、利用時に求められるIDなどの漏洩に関わっていた。同社が22年10月から3カ月間のアクセス履歴を抽出・解析すると、新電力の顧客では19件の契約で閲覧が確認された。