福岡市、電子契約の実証実験 民間との契約で
福岡市は15日、オンライン上で契約書のやり取りができる電子契約の実証実験を始めたと発表した。市が民間事業者と締結する契約の一部について、シフトセブンコンサルティング(福岡市)など2社のサービスを使って電子化し、安全性や利便性を検証する。契約書を郵送する手間などが省け、効率化が期待される。

実験は15日から2022年1月14日まで実施する。電子契約は書面データに電子署名を付与し、紙の契約書と同じ証拠能力を持つ。作成から相手方への送付までクラウド上で完結するため、時間や費用を大幅に減らせるという。現在は地方自治法の規制もあり、紙の契約書も併せて取り交わす。
高島宗一郎市長は15日の記者会見で「セキュリティー面でも安全だ。行政サービスを迅速に提供できる」と期待を示した。
福岡市は行政サービスのデジタル化を進めている。20年には保育所の入所手続きなど、市に提出する行政手続きでの押印義務を全廃した。