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福岡県21年度予算案 初の2兆円台 コロナ後へ産業育成

福岡県は15日、一般会計で2兆1361億円となる2021年度予算案を発表した。20年度当初比15.4%増え、2年連続で過去最大となる。2兆円台となるのは初めて。新型コロナウイルス対策として医療体制の強化や中小企業支援などに4134億円を充てる。コロナ後を見据えた新産業創出にも重点配分し、行政施策費は2倍超の5617億円に膨らむ。

21年度予算案を発表する服部副知事㊨(15日、福岡市)

入院中の小川洋知事を職務代理する服部誠太郎副知事は同日記者会見し、「コロナ流行で大変厳しい状況だが、終息を見据えて将来の発展の種をまくことが大事だ」と強調した。850億円増額する20年度2月補正予算案と合わせて22日開会の県議会定例会に提案する。

コロナの感染拡大防止や医療提供体制の強化に538億円を計上した。現在732床のコロナ病床は760床に増やし、軽症者を受け入れる宿泊療養施設も300室ほど増やす。医療機関の病室陰圧化や体外式膜型人工肺(ECMO)などの整備も助成する。

ワクチン接種では2月補正で3億円計上。医療従事者21万人には県がワクチン接種するほか、専門的な相談を受け付ける窓口を設置するなど、市町村による円滑な接種実施を支援する。

コロナ禍で落ち込んだ地域経済の立て直しに3595億円充てる。中小企業の資金繰り支援では3444億円を金融機関に預託し低利融資を促す。3年間実質無利子・無担保とするコロナ対応資金への利子補給で141億円、中小企業が信用保証協会に支払う0.8%の保証料の補塡に7億円計上し、実質ゼロにするか一部補塡する。

中小の経営強化やデジタル化支援には37億円計上した。事業承継の知識を経営者に習得してもらい、デジタル人材を育成するセミナーを開く。

コロナ後も見据えた新たな成長産業の柱として、宇宙とブロックチェーン(分散型台帳)技術、バイオの3分野を掲げた。研究開発費の5割を助成するなどの施策で2億4千万円を計上。久留米市で4月に開業する創業支援施設の入居費用も補助する。

「脱炭素社会」の実現に向け、洋上風力発電や水素エネルギー分野の企業集積・参入を促すイベント開催などに約3千万円を充てる。取り組みを加速するため「地球温暖化対策実行計画」を21年に改定し、県内の二酸化炭素排出削減目標を掲げる方針だ。

テレワークの普及で人や企業が都市から地方に移住・移転する動きにも対応する。東京23区から地方に移住した人に最大100万円が支払われる国の移住支援金制度を県独自に拡充し、東京と名古屋、大阪の三大都市圏出身者も対象とする。企業の拠点新設や本社移転は18億円かけて支援する。国際金融機能の誘致には4千万円をかけ、香港でプロモーションなどを展開する。

コロナ対策で歳出が膨らむなか、歳入は企業業績の悪化による税収減が響く。県税等は前年度比5.9%減の8377億円を見込む。国が一旦徴収して分配する地方譲与税も3割以上減り、合わせて859億円の大幅減収となる。借金にあたる県債は3349億円と前年度当初の1.5倍の発行を計画する。県債の残高は3兆9618億円と過去最大となる。

財源不足を補うため県の貯蓄にあたる財政調整用など3基金から20億円を取り崩す。基金の残高は158億円まで減る。基礎的財政収支(プライマリーバランス)を21年度までに黒字化するなど17年に掲げた目標は達成困難となった。服部副知事はコロナ禍だけでなく自然災害など「予想できなかった要因が重なった。財政が厳しいことは間違いない」と説明した。

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