大分県、ホーバーの船名発表 「豊後の三賢」にちなむ
大分県は7日、大分空港(同県国東市)と大分市内を結ぶホーバークラフトの船名を発表した。「豊後の三賢」と呼ばれる江戸時代の学者・教育者の名前にちなみ、導入する3隻を「Baien(バイエン)」「Banri(バンリ)」「Tanso(タンソウ)」と名付けた。県は2023年度中の運航開始を予定している。

豊後の三賢は三浦梅園(1723〜89)、帆足万里(1778〜1852)、広瀬淡窓(1782〜1856)。それぞれ学者として功績があり、私塾で子弟教育にも取り組んだ。船名は公募し、いずれも複数の提案があった。
広瀬勝貞知事は同日の記者会見で「国内外に大分らしさをアピールでき、外国人にも覚えてもらいやすい名前だ」と説明。「何の名前だろうと興味を持ち、いろいろ調べてもらえれば」とも期待した。
県は運航とインフラ保有などを分ける「上下分離方式」でホーバーを就航させる。運航は第一交通産業が担当することが決まっている。海上を通ることで空港・大分市内間の所要時間を約25分と、陸路の半分程度に短縮する。県は現在、空港側と大分市側のそれぞれで発着地を整備しており、船体も2023年夏から順次納入される。
ホーバーでの旅客輸送は国内唯一になるという。広瀬氏は「大分を訪れる人のイライラ感を解消でき、わざわざ乗りに来る人の需要も取り込む観光資源としても期待できる」とも強調した。
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