九州宿泊稼働、8月は3カ月ぶり低下 前年比もマイナス
九州経済調査協会(福岡市)が発表した九州7県の8月の宿泊稼働指数は、前月比7.3ポイント低下の23.8だった。福岡県にも緊急事態宣言が発令されたことなどで、3カ月ぶりに低下した。上昇していた前年同月比も、0.5ポイントの低下に転じた。九経調の担当者は「なかなか回復が進まない状態が浮き彫りになっている」と指摘した。

指数は宿泊予約サイトのデータをもとに算出した。全国平均は2.2ポイント低下の28.2となった。全国12地域のうち半数にあたる6地域で前月を下回り、九州の低下幅は最大となった。沖縄県は3.2ポイント上昇の22.9だった。
例年であれば8月は夏休み需要で稼働が高まる時期だが、各地で新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が相次ぎ発令された影響などで、宿泊需要が低迷した。九州も回復傾向に歯止めがかかった格好だ。
先行きについて九経調は「現在の感染状況の収束は予断を許さないが、秋の行楽シーズンまでに落ち着くかどうかが一つの指標となる」と指摘した。