JR久大本線の沿線振興で連携 筑邦銀行や大分県信組など
筑邦銀行と大分県信用組合(大分市)、JR九州は12日、福岡県久留米市と大分市を結ぶJR久大本線の沿線を中心に地域経済を活気づけ、競争力を高めるため、包括的に連携協力する協定を結んだ。人口減対策や地域間交流の促進、地産品の販路拡大、観光振興、鉄道の活用促進などについて話し合い、課題の解決をめざす。

筑邦銀と大分県信組の2者でも同日、パートナーシップ協定を結んだ。ノウハウの共有による商品開発や、職員教育・訓練・研修などで協力する。福岡県と大分県は、JRグループ6社と地域観光関係者、地方自治体が協力して展開する大型観光企画「デスティネーションキャンペーン」の2024年4~6月の開催地に選ばれている。
同日の協定締結・調印式で筑邦銀の佐藤清一郎頭取は「スクラムを組み、地域発展のために努力したい」とあいさつ。JR九州執行役員の吉野敏成大分支社長は「久大本線の価値やその沿線の魅力を高める取り組みをしたい」と話した。
大分県信組の吉野一彦理事長は報道陣に「人口減が進むなか、地域が持つ観光資源を磨き上げて交流人口を増やすことが不可欠だ」と指摘。「筑邦銀やJR九州の力も借りることで、若い人が働く新たな場づくりにもつながる地方創生ができるはずだ」と述べた。久大本線沿線には由布院(大分県由布市)などの観光地がある。
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