世界自然遺産の沖縄・西表島にEV路線バス 3月から運行
世界自然遺産に登録されている沖縄県西表島で、電気自動車(EV)の路線バスが走り始める。西表島交通(同県竹富町)は3月から、定期路線バスの「日本最南端のバス停」とされる豊原と「同最西端のバス停」の白浜間(55.6キロ)を、1日2往復させる。EVバスは中国・比亜迪(BYD)製で、車体には国の特別天然記念物であるイリオモテヤマネコやウミガメのイラストを描いている。

西表島交通は3日、記念式典を開いた。導入にあわせて充電施設も整備し、主に夜間の電力を活用してコストを軽減する。玉盛雅治社長は「初期費用はかかるが、燃料代を含めたメンテナンス費用は従来のバスに比べて割安になる。廃油を含むエンジン関連のゴミも減らせ、環境負荷を軽減できる」とメリットを語った。

同社はレンタカー事業も手掛けており、2019年にはトヨタ自動車の1人乗りEVを導入した。玉盛氏は「世界自然遺産の島で脱炭素化へ向け、今後もEVバスの導入・拡大を前向きに検討したい」と話した。

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