JR九州高速船「クイーンビートル」、博多ー門司港就航

JR九州高速船(福岡市)の高速旅客船「クイーンビートル」は10日、博多港(福岡市)―門司港(北九州市)間で運航を始めた。同日の就航記念式典でJR九州高速船の水野正幸社長は「クイーンビートルで新たな船旅の魅力をつくっていきたい」と話した。
第1便は乗客207人を乗せ午前9時に博多港を出発し、門司港へ向かった。乗客らは展望デッキで写真を撮ったり、船内の座席でゆったり景色を眺めたり思い思いに楽しんでいた。80歳代の母親とともに乗船した山口県下関市の萩田信恵さん(56)は「1カ月前から予約してクイーンビートルに乗るのを楽しみにしてきた。たくさん写真を撮れてよかった」と笑顔で話した。

博多―門司港の所要時間は2時間45分で、片道料金は大人6600円から。6月まで月3回、週末に1日1往復運行する。
クイーンビートルはJR九州の観光列車などで知られる水戸岡鋭治氏がデザインを手がけ、2020年に完成した。福岡―韓国・釜山間での運航を予定していたが、新型コロナウイルス禍で運休となっている。このためJR九州高速船は船籍をパナマから日本に変更し、国内で発着地の異なる航路の運航ができるようにした。同社は7月以降、博多―長崎など他の航路での利用も検討する。
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