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大王製紙3カ年計画、設備投資1250億円 衛生用紙など増強

大王製紙は2021~23年度の中期事業計画を策定し、3年間に1250億円の設備投資を行うことを決めた。需要拡大の見込める衛生用紙分野などが中心で、三島工場(四国中央市)など愛媛県内の拠点で大型投資を実施。3年後の売上高は前期比28%増の7200億円を見込む。エネルギー源を石炭からバイオマスなどに大きく転換し、二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに46%減らす。

ペーパータオルなど衛生用紙、ベビー用おむつなど吸収体分野をH&PC(ホーム&パーソナルケア)事業と位置づけ、これらの事業分野で最大の収益増を見込む。23年度の同事業の売上高計画は前期比51%増の3600億円。紙・板紙事業を上回り、全体の半分を占める見込み。全体の営業利益は510億円を計画しているが、このうちH&PC事業が300億円を占める見通しだ。

「前中期計画の改革の成果を引き継ぎ、衛生用紙と吸収体の両輪でさらに前進させる」(若林頼房社長)。その意気込みは設備投資計画に反映している。3カ年の設備投資額1250億円のうち、半分近い555億円をH&PC事業の成長投資に振り向ける。

主な投資案件では三島工場で約60億円を投じてペーパータオルの生産設備を増設。21年7月に営業運転を始める予定だ。同じく四国中央市内の川之江工場で21年にティッシュペーパーなどの生産増強に加え、岐阜県内でも設備を増強。2カ所で計200億円を投じる。同社の衛生用紙の生産数量は約17%増の月産4万2000トン、市場シェアでは3割強に達する見込みだ。

H&PC事業のうち海外の占める割合は、23年度に売上高で約38%、営業利益で約23%と存在感が高まる。海外の売り上げの半分強は引き続きベビー用品が占めるが、それ以外の衛生用紙や大人用おむつなどの比率が高まる。中国で22年までに生産体制を増強するほか、ブラジルや東南アジアで事業を拡大する。

新規事業の柱である植物由来の新素材、セルロースナノファイバーは、21年に三島工場内でパイロットプラントを稼働。「自動車の内装部品や家電製品などに用途を拡大する」(若林社長)方針だ。3カ年計画の期間中に商業生産ための設備投資も計画している。

脱炭素化への取り組みも加速する。30年までにCO2排出量を13年比で46%削減し、50年までには温暖化ガスの排出を実質ゼロにする方針を打ち出した。その実現に向け、三島工場にある3基の石炭火力発電を順次、停止していく一方、バイオマスや太陽光発電の比重を高めていく。

(片山哲哉)

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