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星野リゾート、京都に3ホテル 閉館施設など引き継ぐ

(更新)
世界遺産・東寺の近くに開業する「OMO3京都東寺」

星野リゾート(長野県軽井沢町)は16日、4月以降、京都市内に3軒のホテルを開業すると発表した。新型コロナウイルス禍の影響で閉館したホテルなどの運営を引き継ぐ。コロナ禍の収束は見通せないが、世界的な観光都市である京都の集客力を評価して攻勢をかける。いずれも価格を抑えた都市観光ホテルで、近隣客を呼び込むほか、インバウンド(訪日外国人)需要の回復も見据える。

4月15日に「OMO3京都東寺」と「OMO5京都三条」をオープンする。昨年6月にコロナ禍の影響で閉館した「ホテルWBF京都東寺」と、同年4月から休館している「アリエッタホテル京都」の運営を引き継ぐ。いずれも客室数は約120室で建物や客室をそのまま活用する。価格帯は1人1泊あたり5千~1万円が中心。建物が完成したものの、コロナ禍で開業できなかった八坂神社近くのホテルは「OMO5京都祇園」(36室)として今秋開業予定だ。

OMOはビジネスホテルとは違った都市観光ホテルとして、2018年4月に北海道旭川市に1軒目、次いで東京都内でも開業している。スタッフが「OMOレンジャー」と名乗り地元の魅力を発掘、案内する。1、3、5、7の順に数字が大きくなるほど部屋が広くなりサービスが充実。1はカプセルホテル、7はレストランなどもあるフルサービスのホテルとなる。同社は京都では嵐山で高級旅館「星のや京都」を運営するが、OMOの展開は初めて。関西ではほかに、22年に大阪・新今宮にOMO7の開業準備を進めている。

同社は施設を所有をせず運営に特化するビジネスモデルを特徴とする。各地で宿泊施設を再生してきた。今回の3ホテルは20年秋ごろに運営打診があり、引き受けたという。今回の投資額は明らかにしていないが、投資額を抑えて機動的に施設を展開する。同日オンラインで記者会見した星野佳路代表は「京都は日本の観光に欠かせない都市」としたうえで、「OMOブランドを地方都市にどんどん展開していきたい」と話した。

京都の宿泊業界を取り巻く状況は厳しい。市観光協会によると、同市内の主要ホテルの1月の平均宿泊稼働率は12・5%と前年同月比56・3ポイント低下。急増してきた市内の宿泊施設数は20年、14年の調査開始から初めて減少に転じた。新規開業518 軒に対して廃業が 580 軒にのぼった。ただ星野代表は「需要が追いついている状況では星野リゾートでなくてもよかったかもしれない。これまで需要がなかったところに需要を生み出してきた」と自信をのぞかせた。

オンライン会見にのぞむ星野佳路代表(16日)

コロナで旅行客が大幅に落ち込むなかで、知名度の高い企業が複数の施設を開業することで、さらなる稼働率の低下を懸念する声も出る。ただホテルエムズ(京都市)の大槻紘平社長は「地域を活性化させていく運営は参考にしたい。京都の魅力がアップすると思うし、刺激にもなる」と好意的に受け止める。

市産業観光局の北川健司観光戦略担当部長は「宿泊施設の量より質を重視する市の方針がある中で、サービスを重視した運営ノウハウに(京都観光の活性化に寄与することを)期待している」と話す。

(村上由樹)

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