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SCREEN、目標達成で優遇金利 関西でESG調達相次ぐ 

SCREENの広江社長(左)は「半導体装置メーカーも一定の取り組みが必要だ。リーダーシップをとっていきたい」と話した(16日、京都市内)

半導体製造装置大手のSCREENホールディングスは16日、環境目標の達成状況に応じて金利優遇を受けられる「サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)」による資金調達を実施すると発表した。三菱UFJ銀行など8行から総額100億円を借り入れる。関西の上場企業では初めて。日本電産が1000億円規模のグリーンボンド(環境債)を発行するなど、関西でも環境意識の高まりなどからESG(環境、社会、企業統治)と結びつけた資金調達の取り組みが広がっている。

環境債やソーシャルローン(社会貢献ローン)などは特定の事業に使途を限定するが、SLLは限定されない。全社的に設定した環境目標の達成に応じて、金利が安くなる仕組みだ。関西ではシン・エナジ―(神戸市)などが滋賀銀行からSLLでの借り入れを実施しているが、上場企業はこれまで実績がなかった。

SCREENはCO2排出量の削減を達成目標に定めた。年間の排出量を19年3月期比で24年3月までに1割削減すれば優遇金利を受けられる。同社はさらに30年3月期までに3割減する長期目標も掲げる。

今回の調達資金を活用し、工場の老朽化した設備の刷新や省エネ性能の高い製品開発を進める予定だ。特に主力の半導体洗浄装置については顧客からCO2排出が少ない装置を求められている。広江敏朗社長は「製品性能を向上し競争力強化につなげる」と期待する。

SLLは欧州を中心とする金融機関でつくるローン・マーケット・アソシエーション(LMA)により策定された原則に基づいて契約される。目標が「野心的かつ意義がある」必要があり、今回はESG関連の認証を担う第三者機関の日本格付研究所(東京・中央)が認めた。

関西ではESGに関連した資金調達が相次いでいる。日本電産は19年に1000億円規模の環境債を発行した。主に電気自動車(EV)の駆動用モーター事業で活用されている。滋賀銀は20年に地銀として初めてSLLの取り扱いを始め、山崎砂利商店(大津市)やT'STILE(大阪府吹田市)など中小企業も利用している。

調査会社のブルームバーグNEFによると、世界のESG関連の資金調達は過去5年で8倍超の7320億㌦(約80兆円)まで拡大。17年ごろから欧州で登場したSLLは20年に1195億㌦にのぼり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で前年から減少はしたが、環境意識の高まりを背景に増加する見通しだ。

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