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高松の小竹組、関西を開拓 県外人材獲得も強化

小竹組は採用を強化する

香川県を地盤とする建築会社の小竹組(高松市)が、関西市場の開拓に乗り出す。香川県では岡山県など県外への人材流出に歯止めがかからない中、小竹組はまず地元での採用活動を強化して、関西市場開拓をテコに県外人材の獲得にも力を入れる。2026年度には現在の75人から100人体制に陣容を拡大する計画だ。

小竹組は創業から125年の歴史をもち、売り上げの6割を香川県内が占める地場系ゼネコン。県外では、四国の他の県や東京での受注があるものの、関西での受注は一時的なものにとどまっている。小竹和夫社長は「県内に固執するのではなく県外にも進出する。関西は近いため無視できない」と話す。2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)などでの需要を取り込む考えだ。

取引エリアの拡大にあたり、ネックになっているのが人材採用。特に現場で監督・指揮する人材が不足していて、小竹社長は現在の陣容では社員の負担が大きいとみている。しかし、ここ数年は応募者の減少に加えて新入社員の離職も重なり、思うような採用ができていない。「これから、人がいないから仕事を受けられない建築会社が出てくるのではないか。うちも危機感がある」(小竹社長)

背景には進学の際に県外を選ぶ割合が高い事情がある。香川県教育委員会の「高等学校卒業後の進学状況調査」によると、2019年3月に県内で卒業する大学進学者のうち、8割超が県外に出る。岡山や京阪神、東京近辺への進学が多く、県外へ進学する前に会社の存在を知ってもらうことが採用に向けた手段の一つになる。現在、社員の大半が地元出身の小竹組も同様だ。

人手不足は企業共通の悩み。香川県丸亀市に本社を置く化学品の四国化成工業は20年から、研究職人材の確保につなげるため地元高校での出前授業を始めた。大学進学前に接点をもつことで将来の採用に生かそうという狙いがある。

小竹組は創業125周年に伴い、小竹興業から社名を変更した。まず地元人材にPRするため、12月からテレビCMを通じて新社名を周知している。建築学科のある大学のキャリアセンターに対して求人やインターンの情報提供を開始し、学生との接点も広げていく。関西市場を開拓できれば同地域での採用活動にも波及効果があるとみており、年間5人の採用を目指す。

女性技術者が働きやすい環境を整備するため、制度設計を進める

女性が入社しやすい環境の整備にも取り組む。これまで女性技術者の採用は少なかったものの、産休などを制度として明文化することで働きやすい環境を用意する。課題の一つである新入社員の離職を防ぐため教育プログラムを策定し、資格の取得を支援する制度についても今後検討を進めていく。

小竹組の20年3月期の売上高は126億円。26年3月期には売上高150億円に引き上げる計画を掲げており、そのうち15億円を関西市場で上げたい考えだ。(桜木浩己)

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