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堀場製作所、社員が農業体験 部署を越え交流活発に 

はたらく

農園での交流が組織の活性化につながっている

「おもしろおかしく」の社是で知られる計測機器メーカー、堀場製作所。会長や社長を含めて愛称で呼び合ったり、全社員参加の運動会があったりと独自の社風を持つ。その一風変わった社内交流の一環で開園したのが「HORIBAブルーベリーファーム」だ。

琵琶湖の西側に2万平方㍍超の土地を借り上げてブルーベリー、野菜など10種類以上を栽培する。部署を越えた交流や自社製品の利用体験が職場にも好影響を与えている。

小雨そぼ降る11月末の土曜日。比良山系の麓に位置する滋賀県高島市の畑に、社員やその家族ら140人が集まった。目当ては主に夏に種をまいた野菜たち。ダイコン、カブ、サトイモなどだ。「こっちに来てください」「大きいダイコンですね」と言葉を交わしながら和気あいあいと収穫。その後は畑の脇にあるテントで昼食会。かまどで炊いたご飯や夏に収穫したブルーベリのージュースなどが振る舞われた。

参加した製品設計部門の田中隆一郎さんは「この農園で話したことがあるだけで、ほかの部署の人とも社内であいさつするようになる。部品が早くほしいとき、顔を知っているので頼みやすくなりました」と効果を実感する。開発本部の事務に携わる佐伯寿美さんは「お子さんと遊んでいる上司の別の一面を見られる。親近感がわいた」と話す。

2012年に耕作放棄地を借り上げて開園。オーガニックコットンも栽培しており、出産祝いとして会社が贈るよだれかけ「スタイ」の原料になる。社員の体験イベントは年7回ほどで、鳥獣対策など農園管理は地元企業に委託している。

「最初はリフレッシュくらいのつもりだった」と話すのは総務部の冨嶋真二副部長だ。「想定以上に、組織の活性化につながる副次的な効果が出てきた」。職場でのコミュニケーションが円滑になったほか、例えば育児休業中だった女性社員が復帰の相談をする場になったケースもある。

新入社員の研修にも一役買っている。夏には1チーム7人ほどで農園を訪れ草むしりに精を出し、結束力を高める。創業当時からの計測装置「pHメーター」は同社の主力商品。土壌の酸性度合いを実際に測ってみることでユーザー目線の製品理解につながるという。農園での体験が新しい発想につながる日も近いかもしれない。

(赤間建哉)

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