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四国の景況感、改善も低水準 感染再拡大で先行き不安

新型コロナウイルスの影響で急激に悪化していた四国の景況感に持ち直しの動きが見え始めた。日銀が14日発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が全産業で前回9月調査から11ポイント改善しマイナス11となった。一方で経済活動は低水準にとどまっており、足元の感染拡大により先行きへの不安は増している。

業況判断DIは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた値。調査は11月11日~12月11日に実施した。11月末までに大半の企業が回答しており、直近の状況は反映されていない。

非製造業は12ポイント改善してマイナス10だった。国の観光需要喚起策「Go To トラベル」や「Go To イート」効果もあり、宿泊・飲食サービスが改善した。

客足が減り「満席」の表示がなくなった「ひろめ市場」(13日、高知市)

12月に入り先行きへの不安は増している。高知は四国4県の中で、感染拡大のスピードが月内では突出する。12、13日の休日、酒豪の聖地といわれる「ひろめ市場」(高知市)は館内で空席があちこちに見られ、今までの千客万来の光景から一変した。

秋以降、入り口に休みの日に必ず掲げられた「満席」の表示はなく「入場制限実施中 検温にご協力を」という表示だけになった。館内は飲酒を控え、食事だけで済ませて短時間で引き上げる観光客が目立つ。従業員は「明らかに集客の潮目が変わった」と話し、先行きに表情を曇らせる。

忘年会シーズンだが、高知市内の中心市街地の商店街は夜、閑散とした状況。飲食店や接待を伴うクラブの中には「当面の間、営業を自粛します」という張り紙をしたり、顧客にメールで案内を出したりしている。

製造業は7ポイント改善してマイナス12となったが、21年3月の景況感はマイナス19と悪化を見込んでいる。「年末年始に向けて消費者マインドが悪化しないか心配」と話すのは、印刷業のセキの役員だ。同社は2020年4~9月期連結決算で、新型コロナ感染拡大による経済活動停滞の影響を受け、前年同期比約1割の減収だった。下期は小売業の広告チラシや各種イベント再開などで回復傾向だが「本格的にはまだまだ」という。

年末年始はイベントや雑誌の忘年会特集などで需要期にあたる。クラスター(感染者集団)発生で街の活気が失われれば、業績の下押し要因となりかねない。同社は顧客企業のシステムデジタル化支援など、印刷以外の事業にも注力し、収益力強化を進める。

収納材などを手掛ける南海プライウッドは、新型コロナに伴い新設住宅着工戸数が減少したことから20年4~9月期連結決算は前年同期比5.7%の減収となった。今後も新設住宅着工戸数の減少が見込まれることから、リフォーム市場やDIYなど、新たに個人向け事業での製品展開を進める計画だ。

21年3月の景況感予測を全国と比べると、四国は全産業で悪化幅が大きい。日銀高松支店の小牧義弘支店長は「全国で経済活動の回復をけん引している自動車産業の集積が四国は小さいことから、悪化を見込む企業が多いのではないか」とみている。

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