北陸3県で大雪 電力の需給逼迫、小売りにも影響

北陸3県は8日、強い冬型の気圧配置の影響で大雪に見舞われた。暖房の需要が急増し、電力の需給が逼迫した。小売業の配送や店舗の営業時間にも影響が出た。
北陸電力の供給可能電力量に占める需要の割合を示す「使用率」は午後0時~同1時の間に99%に達した。北陸電力送配電は午前11時~午後4時に東京電力パワーグリッド、中部電力パワーグリッドから最大30万㌔㍗の融通を受けて、電力を確保した。
ドラッグストアを展開するクスリのアオキホールディングスは、8日午後4時時点で富山県内にある全約70店舗への商品の配送が遅れている。北陸自動車道の金沢森本インターチェンジ(IC、金沢市)―黒部IC(富山県黒部市)が通行止めになり、石川県内の配送センターからの輸送が滞った。
ディスカウントストアのPLANTは、福井県内の2店舗で閉店時間を1時間早めて午後9時に、富山県と鳥取県の計3店舗で2時間早めて午後8時にした。「顧客と従業員の安全を最優先したため」という。食品スーパーのアルビスは富山地方鉄道の電鉄富山駅ビル内にある店舗の閉店を2時間早めて午後6時にした。
セーレンやEIZOといった製造業の工場の稼働には8日夕刻時点で大きな影響は出ていない。