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1都3県への往来自粛呼び掛け 中国5県、警戒強める

政府が7日夕、東京都と神奈川、埼玉、千葉の3県を対象にした緊急事態宣言の発令を決定したことに関し、中国地方知事会は同日、1都3県への不要不急の往来を控えるよう各県民向けに呼びかけることを決めた。現時点では中国5県とも宣言対象への追加を国に要請する予定はないが、山陽3県を中心に昨年12月から新型コロナウイルスの感染者が増えており、感染再拡大への警戒感は強まっている。

7日にオンラインで開かれた中国地方知事会では、1都3県への往来自粛に加えて、宣言の対象ではない地域への行き来については自治体が出している情報を確認し慎重に判断することで一致した。共通の呼びかけをとりまとめた岡山県の伊原木隆太知事は「緊急事態宣言を人ごとにしないために、できるだけ早く、強いメッセージを出したいという思いがあった」と述べた。

中国地方で最も感染状況が深刻なのは広島県だ。昨年12月からの1カ月強で2900人を超える感染者が出た。県全体の病床使用率は6日時点で5割を超えている。政府の新型コロナ分科会が定めた4段階の感染状況で最も深刻な「ステージ4」の水準(50%以上)を上回る。

特に昨年末からは広島市での感染状況が悪化しており、同市だけの指標でみると「ステージ4」相当にある。感染急増を抑えるため、広島県は昨年12月半ばから1月17日までを集中対策期間とした。市民や近隣市町の住民に外出機会の削減を求めているほか、市内中心部で酒類を提供する飲食店に対して営業時間の短縮を要請している。

広島市内では広島平和記念資料館(原爆資料館)が17日まで休館し、広島国際会議場など市が所管する施設では予定されていたイベントも軒並み中止や延期となっている。

時短要請の効果もあり、広島市では飲食の場を感染経路とする事例は減少しつつある。市内の感染急拡大は歯止めがかかった一方で、新規感染者の数そのものは高止まりしている。湯崎英彦知事は「引き続き厳しい状況にある」と話し、今週末の3連休も市外への帰省については自粛を求める。集中対策期間の延長や緩和などは来週中にも判断する。

岡山県は5日以降、1日当たりの感染確認が50~60人台で推移。病床占有率は昨年12月29日時点で33%と、ステージ3の指標(25%以上)を上回ったままだ。人口10万人当たりの全療養者数も同日時点で15.45人とステージ3の基準(15人以上)を超えており、今後の急激な悪化が懸念されている。

山口県では昨年12月後半、下関市内のバーや病院などでクラスター(感染者集団)の発生が相次いだ。昨年12月29日発表の感染者数は24人と過去最多を更新。1月5日発表の感染者数も2番目に多い23人だった。ただ、5日までの1週間の新規感染者数は66人と、前週から21人減少。感染状況は「ステージ3」の段階には至っていない。

これまで感染者の発生が少なかった山陰地方でも、再拡大への危機感は広がっている。鳥取県では年末年始に飲食店や社会福祉施設などでクラスターが相次いだ。平井伸治知事は「最近のウイルスは感染力が強くなっていると疑って備える必要がある」と話し、ホームページなどで注意を呼びかけている。県内事業者への時短要請などの対策強化は現時点では打ち出していない。

首都圏での緊急事態宣言再発令を受け、観光地からは不安の声も漏れる。玉造温泉旅館協同組合(松江市)では昨年末に国の需要喚起策「Go To トラベル事業」が全国一斉停止になった際、加盟する16施設で3000人以上のキャンセルが出た。堀江吉事務局長は「再発令はさらなる痛手。対象地域が1都3県からさらに拡大すれば、昨年のように休館する旅館も出てくるかもしれない」と話す。

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