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滋賀銀、日本郵船に環境対応型融資53億円

ESG金融、大型契約で県外攻勢に弾み

滋賀銀行は5日、海運最大手の日本郵船に環境保護などにつながる目標の達成度に応じて貸出金利を優遇する融資「サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)」を実施した。融資額は5000万ドル(約53億円)で、期間は4年。SLLで外貨建て、地銀単独で大企業と契約するのはともに初めて。滋賀銀は今回の大型融資をテコに、地盤とする滋賀県以外で中小企業を中心に顧客開拓で攻勢をかける。

地銀で単独または主幹事としてSLLを手掛けるのは今のところ滋賀銀だけで、今回は4件目となる。2020年9月からの3件の融資先はいずれも関西の中小だった。同日の記者発表で滋賀銀の西藤崇浩常務は「日本を代表する企業から私たちのSLLの取り組みに共感していただいた。今後、県内外の企業に理解を得るうえで大きな力になる」と意義を強調した。

日本郵船は英国の非政府組織CDPから、世界の企業の気候変動対応の格付けで、最高ランクの評価を受けている。これを維持することを今回のSLLの目標として設定した。環境省によると、国内のSLLはメガバンクを中心に十数件が実施されている。

滋賀銀はSLLを5年間で100件実施する目標を掲げる。首都圏や関西で企業価値を高める融資として、顧客拡大に弾みをつける考えだ。SLLの入り口ともなるSDGs(持続可能な開発目標)コンサルティング事業の受託件数は79件に上る。20年11月には本部に3人からなる特任チームを立ち上げ、ESG(環境・社会・企業統治)の専門知識を生かして営業店への支援を強化していく。

SLLは環境保護などにつながる企業の行動を金利優遇に反映する仕組みだが、実際には低金利下で優遇のメリットは小さい。一方で審査やコンサルティングの手数料は企業側の負担となる。今回の大手企業への実施をきっかけに、SLLに取り組む地銀としていかに認知度を高めるか。地銀の再編機運が強まるなかで、滋賀銀が独自路線を貫く試金石にもなる。

(木下修臣)

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