ネスレ「ミロ」2カ月半ぶり販売再開 供給体制を増強

ネスレ日本は1日、ココア味の麦芽飲料「ミロ」の出荷を再開したと発表した。新型コロナウイルス禍での巣ごもり消費やインターネットでの口コミの広がりで出荷が追いつかなくなり、2020年12月8日に販売休止を発表していた。国内外で供給体制を増強し、およそ2カ月半ぶりに販売再開にこぎ着けた。
出荷を再開したのは主力の「ミロ オリジナル」(240グラム、410円など)など全3種類。卸会社への出荷を1日に再開し、早ければ数日後に小売店頭に並ぶ見通し。ネスレ日本のオンラインショップでは同日販売を再開した。
ミロは牛乳に混ぜて飲む粉末状の商品。原料の粉末はシンガポールのネスレグループの工場で生産し、日本の協力工場で袋に充填している。ネスレ日本は12月に販売を休止した後、シンガポールの工場で日本向けの製造ラインを増やし、日本の協力工場の充填ラインも確保するなどして供給体制を増強した。
ミロはカルシウムや鉄分を手軽に摂取できるとして主に成長期の子供をターゲットにしてきた。新型コロナ禍によって家族と過ごす時間のなかで大人の間でもミロの愛飲者が増え、ネットの口コミで大人の「ミロ活」がさらに広まった。需要の急拡大でネスレ日本は20年9月に主力商品の販売をいったん休止。11月16日に販売を再開したものの卸会社などから前年の約7倍の注文が殺到し、12月8日に全3商品の販売休止に追い込まれていた。
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