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ラグビー天理大初V 「西高東低」再来の第一歩に

全国大学選手権で初優勝を果たし喜ぶ天理大の選手たち(1月11日)=共同

1月まで行われたラグビーの全国大学選手権で天理大が悲願の初優勝を果たした。3度目の決勝進出で成し得た戴冠は、関西勢としては1984年度の同志社大以来、36季ぶり。長らく「東高西低」に甘んじてきた関西のラグビー関係者が快哉(かいさい)を叫ぶ快挙だった。

1月11日、東京・国立競技場での早稲田大との決勝で天理大は序盤から躍動した。前半3分、ロックのアシペリ・モアラが相手ボールを奪ってから一気に敵陣深くまで進み、CTB市川敬太が先制のトライを奪った。

ボール奪取につながった接点での執念はこの試合のキーポイントだった。マイボールでも相手ボールでも、選手がラックに飛び込んでいくスピードと力強さは終始、天理大が圧倒。前年度の覇者をひるませ、市川の4トライを含む8トライなどで決勝では最多の55点を挙げ(失点は28)、快勝した。

立川理道(現クボタ)ら強力バックスを擁した2011年度は帝京大に12-15、島根一磨(現パナソニック)らFWのパワーも押し立てて臨んだ18年度は明治大に17-22と、決勝で敗れた。その明大戦で東京・秩父宮にとどろく「メイジ」コールに気押され〝アウェー〟の悲哀を味わった際、小松節夫監督は「ファイナルで勝つ何かが足りなかったのかな」と漏らした。

今回の天理大はスクラムの強さに展開力、ボール争奪局面での圧力と、どれをとっても早大より一枚上。新型コロナウイルス禍で大きな声援がなかったが、仮に大「ワセダ」コールが沸き起こったとしても、2年前に覚えた不足感を払拭し、たくましさを増した天理大の優位は動かなかったかもしれない。

小松監督は1925年創部の天理大のコーチに就いた93年、関西大学リーグのCリーグ(3部)に落ちていたチームにバックスがほぼ真横に並ぶ「フラットライン」の展開攻撃を植え付け、1年でBリーグに昇格。95年の監督就任後も展開力を磨き、2002年にAリーグに復帰、10年度には35季ぶりにAリーグを制した。近年はトップリーグのチームへの出稽古でスクラムを鍛えるなどし、20年度はAリーグで5連覇を達成した。

これまでに関西勢で大学王者になったのは同志社大のみ。その同大が84年度に3連覇を果たしてからは関東勢が覇権を独占してきたこともあり、「同志社に次いで2校目(の王者)になりたい思いはずっとあった」と小松監督。関西ラグビー界悲願の大学王座に輝いたことで「関西リーグのレベルが上がっていくのではないか」と、「西高東低」時代の再来に期待を寄せている。

(合六謙二)

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