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4連勝、注目の白毛馬ソダシ 21年クラシックの主役に

阪神JFで白毛馬初のGⅠ制覇を飾ったソダシは21年牝馬三冠路線の主役となる=共同

中央競馬の2020年はコントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)が無敗でクラシック三冠を達成。牝馬でもデアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)が史上初めて無敗の牝馬三冠馬となった。牡牝で同一年に三冠馬が誕生するのは、日本競馬史上初。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で無観客競馬が約7カ月半続くなど、多難な年ではあったが、前例のない大記録で3歳クラシックは盛り上がった。

暮れも押し詰まり、21年のクラシックの主役となる今年の2歳馬からも素質馬が登場している。牝馬のソダシ(栗東・須貝尚介厩舎)が阪神ジュベナイルフィリーズ(13日、阪神芝1600㍍)で白毛馬初のGⅠ制覇を記録するなど、話題性も豊富だ。20年に続き、来年のクラシックも熱を帯びそうだ。 

ソダシはデビュー以来、負け無しの4連勝でGⅠ制覇を飾った。阪神JFでは先行馬群の中を追走。最後の直線でしぶとい末脚を使って抜け出すと、自身の内側から迫る2着のサトノレイナスをわずかに退けた。着差は約7㌢。「同着でもよいという気持ちだった」と須貝調教師が話すほどきわどい勝負となったが、道中、自身をマークしてきたサトノレイナスにかわされなかったのは地力が高い証拠だ。21年の牝馬クラシックの主役に躍り出た。

阪神JF以前の3戦では道中、自身の直前や外側に他馬がいるという形でレースを運んだことが無かった。須貝調教師と騎手の吉田隼人はレース前の話し合いで馬群の中で競馬をすることを決めたという。初めての形で「うまくいくかはわからなかったが、隼人が自信を持っていた」と須貝調教師。サトノレイナスの騎手、クリストフ・ルメールがソダシをマークしてくるのも想定内で「イメージ通りの競馬だった」と振り返る。

ソダシにとって阪神JFは初めて馬群の中でのレースに。騎手の吉田隼人(左)は自信を持っていたという=共同

牝馬三冠路線は第一関門である桜花賞(GⅠ)こそ阪神芝1600㍍だが、2冠目のオークス(同)は東京芝2400㍍、最終戦の秋華賞(同)は阪神芝2000㍍と距離が延びる。馬群の中からでも力を発揮できたのは、今回より長い距離のレースに挑戦することになるであろう21年を考えると、収穫の大きなレースだった。

デビュー2戦目の札幌2歳ステークス(GⅢ、札幌芝1800㍍)ではハイペースで先行し、早いタイミングで進出しながら押し切る競馬で持久力も示している。距離が延びても対応できそうだ。

白毛で競走成績以外にも注目を集める。白毛は珍しい毛色で過去に中央で出走したのは26頭しかいない。須貝調教師は「真っ白な馬がターフを走るのはきれい。競馬を知らない人が、ソダシをきっかけに競馬に興味持ってくれ、ファンが増えればいいなと思っている」と語る。

白毛は年齢を重ねて白みが強くなる芦毛(あしげ)とは違い、産まれたときから毛のほとんどが白い。ぶち模様などが入ることもある。ソダシは1996年に突然変異で産まれた祖母シラユキヒメの系統。母のブチコともども、遺伝で白毛が伝わった。

白い毛にぶち模様が入った愛らしい見た目の母ブチコも人気を集めた。実力も伴っており、現役時に4勝を挙げる活躍をみせた。ただ、ゲートの中でおとなしくできない癖があり、高い素質を十分に発揮できなかった。現役を引退したのも、この癖が原因だった。

ソダシの課題もこのあたりにありそう。阪神JFでもスタート前にゲートに入るのを嫌った。今後、ゲートを嫌う面がさらに激しく出てくる可能性がある。騎乗した吉田も「返し馬(ウオーミングアップ)からゲートの方に寄りつかない感じをみせていた」と話す。「ゲートの中の行儀など、制御するところでも馬の好き勝手にやられているところがある。課題をちょっとずつクリアしていきたい」という。

朝日杯FSを勝ったグレナディアガーズ(左)は21年、短距離路線を歩みそう。クラシック路線ではステラヴェローチェ(右端)に注目=共同

牡馬では20日の朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、阪神芝1600㍍)をグレナディアガーズ(栗東・中内田充正厩舎)が勝った。同馬の父は、欧州の1600㍍戦線を中心に活躍した歴史的名馬のフランケル。母は米国の短距離GⅠを勝ったウェイヴェルアベニューという血統で、短距離志向が強い。今後の見通しについて「距離を延ばすのは視野に入っていない」と中内田調教師も語っており、21年以降も短距離での活躍が見込まれる。

2000㍍以上のレースで戦う牡馬クラシック戦線での期待という点では、朝日杯FSで2着だったステラヴェローチェ(栗東・須貝尚介厩舎)に見どころがあった。レースでは中位よりやや後ろの馬群の中から、インコースをついて鋭く伸びてきた。2戦前のサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京芝1600㍍)でも不良馬場の中、後方を追走し、最後の直線で他馬をごぼう抜きにした。良馬場の朝日杯FSでも好走し、能力の高さを示した。

26日に行われるホープフルステークス(GⅠ、中山芝2000㍍)にも牡馬クラシックを見据えた素質馬が登場する。ダノンザキッド(栗東・安田隆行厩舎)はデビュー以来、2連勝。前走の東京スポーツ杯2歳ステークス(東京芝1800㍍)では3番手から抜け出す快勝だった。同じくデビュー2連勝中のオーソクレース(美浦・久保田貴士厩舎)は、母が16年の宝塚記念などGⅠを2勝したマリアライトという血統馬。2頭のレースぶりに注目が集まる。

(関根慶太郎)

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