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亀田興毅さん、ジム開設で「亀の恩返し」へ

「3150ファイトクラブ」開設の記者会見でポーズを取る会長の亀田興毅さん(1日、大阪市)

プロボクシングの元世界3階級王者、亀田興毅さんが1日、大阪市内にジム「3150(サイコー)ファイトクラブ」を開設した。新型コロナウイルス禍で興行が大幅に減ったボクシング業界の盛り上げに、ジム会長の立場で貢献していく考えだ。

ジムは父の史郎さんがアマチュア選手を指導している大阪市西成区の施設に開いた。1日に行われた記者会見で、興毅さんは「自分があるのはボクシングのおかげ。ボクシング業界に僕なりの恩返しがしたい」と意気込みを語った。

コロナ禍がボクシング人生の第2幕を開けるきっかけになった。ボクシング業界では昨年から全国的に興行が減り、関西では今年に入って一度も開かれていない。「選手は仕事がない状態。かわいそうやな、何かできひんかな」と考えた興毅さんにヒントをもたらしたのが史郎さん。プロデビューを目指す選手を教える父の情熱に触れ、「自分が動くしかない。自分が会長になることですべて解決できるのでは」と、出身地でのジム開設を思い立った。

通常の興行開催を目指す一方で、新たな取り組みも模索している。一例が、ライブ配信アプリで試合の模様を流し、視聴した人がひいきの選手に「投げ銭」を提供する仕組み。興行ができたとしてもコロナ禍で会場の収容人数に制限がかかるなか、配信は多くのファンが観戦でき、かつ選手の収入につながる有効な手段とみている。

新形態を探る背景には、プロボクサーが満足に稼げる職業ではないこともある。選手の大半は、トレーニングの傍ら自らチケットを売ってファイトマネーを得ている。コロナ禍で興行が激減した今、彼らの境遇はより厳しいものになっている。

「今、命懸けで戦っているプロボクサーに見合ったファイトマネーを稼げる形をつくりたい」と興毅さん。「チケットが売れなかったらファイトマネーがない、ではなく、試合に出たらもらえる興行にしたい。鶴の恩返しでなく『亀の恩返し』で少しでもボクシング業界に貢献できたら」と話す。

亀田3兄弟で唯一の現役の三男、和毅(右)がジム所属選手になった。左は兄の興毅さん(9日、大阪市)=共同

亀田3兄弟で唯一の現役の三男、和毅がジム所属選手になった。長男の興毅さんは今後、2019年7月を最後に試合から遠ざかっている元世界王者の弟や、プロでの大成を夢見る若者たちを裏方として支えていく。

「まだまだ若輩者」と、現役時代と変わらぬ礼儀正しさをのぞかせる34歳の興毅さん。選手として日本人初の世界3階級制覇を果たした次は「世界一のプロモーターになれたら」とファイティングポーズを取る。

(合六謙二)

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