/

JR西日本、鹿児島の海産物 山陽新幹線で大阪へ輸送実験

新大阪駅ではJR西日本や子会社の社員が荷物を積んだり降ろしたりした

JR西日本は26日、山陽新幹線で鮮魚や果物を運搬する実証実験を報道陣に公開した。実現すれば鹿児島の産品を、当日中に新鮮なまま関西で提供できるようになる。新型コロナウイルス感染拡大で鉄道の利用が低迷するなか、新しい収益源を探る。

山陽新幹線を利用して生鮮食品を運ぶ取り組みは初めて。JR九州と連携し、九州新幹線の鹿児島中央駅で荷物を積み込み、新大阪駅まで直通で運んだ。鹿児島で取れたカンパチやヒラマサ、イチゴや桜島大根を対象とした。新大阪駅からは特急に積み替え、京都駅や大阪駅に輸送した。

この日の実験では、同じ新幹線に乗っている乗客の動線を妨げずに駅で積み替えができるか、輸送中に温度などの品質を管理できるか、などを確かめた。鹿児島の卸から大阪のホテルまでを約6時間で運んだ。

今後は4~6月にかけて週1回ほど実験を重ねる。大阪駅や京都駅に隣接するJR西日本系列のホテルで、運んだ素材を使った料理を提供する考えだ。

鹿児島から運んだ鮮魚

鹿児島から鮮魚や農産物を輸送する場合、宅配便では20時間以上かかり、飛行機を使っても当日配達は難しい。実験では鹿児島中央駅を午前8時50分に発車する新幹線を利用したが、積み込みを少し遅らせれば「鹿児島で朝に取れた鮮魚をその日の大阪のホテルで夕食として提供できるかもしれない」(JR西営業本部の内山興課長)と期待を込める。

JR西は北陸新幹線で、JR東日本と共同で北陸の鮮魚を東京へ運ぶ実験を2020年に実施した。事業化に向けて荷主の開拓を目指しており、一部の在来線でも貨客混載の実験を進める。

JR西は21年3月期に2400億円の連結最終赤字を見込むなど、厳しい経営状況が続く。2月上旬の山陽新幹線の利用者はコロナ禍以前の3割弱にとどまる。貨客混載を事業として成立させ、収益の多角化を目指す。

コロナ禍での利用減を補おうと貨客混載は鉄道各社の間で広がっている。JR東は20年10月より東北新幹線を使い鮮魚などの定期輸送を始めた。JR九州やJR北海道なども実証実験を始め、JR九州は5月にも事業化を目指す。JR西の内山課長は「事業化に向けて顧客を獲得できるかなどを見極めたい」と話した。(金岡弘記)

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン