JR西日本、新幹線で荷物輸送 鹿児島の鮮魚を関西に

JR西日本は18日、新幹線などを使った荷物輸送の事業化を検討していると発表した。九州の鮮魚など地域の特産品を関西などの市場へ運ぶ。新型コロナウイルスの感染拡大により鉄道の利用者が大きく落ち込むなか、新たな収益源を探る。
山陽新幹線では2月、九州新幹線の鹿児島中央駅から、直通する新大阪駅まで荷物を運ぶ実験を始める。新大阪駅からは特急列車に積み替えて大阪駅や京都駅まで運ぶ。九州新幹線を運行するJR九州と連携した。山陽新幹線での荷物輸送の取り組みは初となる。
JR西はJR東日本と連携し北陸新幹線で金沢駅から東京駅に鮮魚を運ぶ実験を2020年に実施した。継続できるよう、JR東と共同で荷主を開拓する。
1月下旬からは岡山県と鳥取県を結ぶ伯備線の普通列車で、備中高梁駅から岡山駅まで農産品を運ぶ。農産品は岡山駅の駅ナカなどで販売しニーズを調べる。JR西の長谷川一明社長は同日の記者会見で「(実験を通じて)荷物輸送に経営資源を投じる必要があるか見極めたい」と話した。