関電、金品授受問題を受けた役員研修を実施

関西電力は15日、役員を対象としたコンプライアンス研修を報道陣に公開した。役員の年間稼働時間の5%にあたる100時間を研修に費やし、昨年9月に発覚した金品受領問題で問題視された関電のガバナンス改善を図る。同日の研修には森本孝社長を含む22人が出席した。
同社のコンプライアンス委員も務める近畿大学の中谷常二教授は研修に先立ち、関電の役員に「質・量ともに負担が大きいが、100時間の研修を通じ企業風土は必ず改善すると思う」とあいさつ。倫理学などに関する講義を行った。講義後は役員に対し2000字以上のリポートを課すなど研修内容の定着を図る。
役員を対象にした研修は1回につき事前準備や復習を含め25時間程度を予定。1年で4回開催する。「内向き」の企業風土改善のため、全社員を対象にした研修も予定している。
研修後に報道陣の取材に応じた中谷教授は「受講した役員から会社を良くしようという心意気を感じた」と振り返った。