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関西エアの20年4~9月期、最終赤字178億円 投資は意欲

ピーチは6月に国内全線の運航を再開したが・・・(関西国際空港)

関西国際空港など関西3空港を運営する関西エアポートは10日、2020年4~9月期の連結決算を発表し、最終損益が178億円の赤字(前年同期は255億円の黒字)となった。新型コロナウイルス感染拡大で旅客数が激減し、16年4月の事業開始以来、半期として初めての赤字となった。環境の好転は見通せないが、インバウンド(訪日外国人)の回復に備えターミナルの改善投資は続けるとした。

山谷佳之社長は同日の記者会見で「100%の回復を目指すとかなり先になる。どの時期に50%に回復するか考えて経営していきたい」と述べた。売上高に当たる営業収益は前年同期比78%減の266億円。コロナの感染拡大や海外との移動制限措置が直撃し、航空系収入は81%減の95億円にまで落ち込んだ。免税店売り上げなども縮小し、非航空系収入も76%減の171億円にとどまった。21年3月期通期の業績見通しは示していない。

大阪国際(伊丹)と神戸を合わせた3空港の国内線の利用はわずかながら改善しつつあった。緊急事態宣言下にあった5月の旅客数は、前年同月比93%減の15万1317人にまで落ち込んだ。7月に始まった政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」や9月の連休が転機となり、10月には120万8711人(46%減)まで持ち直した。

ただ、コロナ第3波の影響を受け、国内の移動は雲行きが再び怪しくなっている。そのうえ、国際線旅客数は10月時点でも99.2%減の1万6262人にとどまる。大阪出入国在留管理局の関西空港支局が10日発表した11月の関空出入国者数(速報値)も総出入国者数は前年同月比98.8%減の2万3349人だった。関空では旅客の7割超が国際線だっただけに業績回復の見通しが立たない。

そんな中でも、関空第1ターミナルと防災対策を合わせた1000億円規模の投資を「推進していく」と山谷社長は強調した。3空港のあり方を経済界などで議論する関西3空港懇談会は11月に開いた会合で「コロナ収束後を見据えた投資を着実に進めることが必要」とした。山谷社長は24年度までに予定している設備投資について「大きく取りやめるとか見直すとかは考えていない」とした。だが、4~9月期の赤字だけで22年度までに計画している神戸空港への設備投資39億円を超える。

年約370億円の空港運営権対価の支払いも続く。自助努力が基本とした上で、国に対し「考えられる支援については関西経済界を通じて要望を政府に発信している」(山谷社長)とした。

関西エアは4~9月に人件費や警備・清掃といった外注費などで92億円のコストを削減。山谷社長は下半期について「需要の回復が大きく見込めないなら同様のコスト削減を計上できる」と述べた。屋台骨である国際線需要の回復が不透明ななか、まずはコスト削減を続ける考えだ。(山下宗一郎)

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