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パナソニック、太陽電池から撤退 マレーシア工場は閉鎖

販売・サービスに軸足

パナソニックは1日、2021年度中に太陽電池の生産から撤退すると発表した。主力のマレーシア工場は建物や土地の売却を検討し、工場の運営会社は清算する。今後は他社に生産委託した太陽光パネルを自社ブランドで販売する。大規模投資で生産能力を高める中国メーカーとの価格競争についていけなかった。再生可能エネルギーの発電システムや蓄電池などを組み合わせ、家庭や街区の電力使用を効率化するサービス事業に軸足を移す。

マレーシア工場の従業員約700人には、退職金を割り増しで払ったり再就職を支援したりする。島根県の工場で太陽電池の生産に携わる従業員約100人は、同工場で手掛けるパワーコンディショナー(電力変換装置)などの周辺機器に振り向ける。大阪府貝塚市にある拠点では研究開発の人員を縮小し、社内で配置転換する。

太陽電池の事業は17年3月期から赤字が続いてきた。立て直しへ19年に中国GSソーラーと提携を決め、マレーシア工場を売却する契約を交わした。しかし「期日までに必要な要件を満たさなかった」として、20年に提携を解消した。その後も別の提携先を探したが見つからず、事業の継続は難しいと判断した。

11年に完全子会社化した旧・三洋電機が源流で40年以上の歴史がある。「HIT」の名称で世界最高水準の発電効率を誇り、00年代は世界シェア上位だった。10年代に入り中国メーカーが大規模投資でコスト競争力を高め、現在はシェア上位を中国企業が独占する。19年時点の市場占有率は中国のジンコソーラーが1割強とトップとみられる。1日の説明会で広報担当者は「保有している生産設備ではグローバルの価格競争で戦えない」と述べた。

かつて太陽電池事業は三洋を買収する主目的の一つだった。三洋の事業は白物家電を中国企業に売却したほか、「角形」と呼ばれる車載電池はトヨタ自動車が過半を出資する共同出資会社に移した。今回の太陽電池の生産撤退により、パナソニックに残る事業は業務用の空調や冷蔵・冷凍庫などになる。

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