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KYOSO、家族同伴でオンライン社員旅行

はたらく

システム開発のKYOSO(京都市)は3月下旬、初めてオンラインの社員旅行を実施した。福利厚生の一環として旅行会社のツアーに参加し、ビデオ会議「Zoom」で海外の観光地とリアルタイムでつないだ。希望者は自宅からアクセスし、家族も参加できる。

「メルハバ(こんにちは)、皆さん!」。取締役の篠祐司さん(44)が参加したのは、トルコへのオンライン旅行だ。自宅リビングのテレビに同国最大の都市、イスタンブールのモスクが映り、トルコ語のあいさつが飛び交うと、妻や娘らも顔をそろえた。

現地のガイドがリアルタイムで案内し、聞きたいことは随時チャットで質問できる。「見て、伸びるアイスだって」「えー、私は『サーティワン』でいいな」。次女の悠月さん(10)がはしゃぐと、家族5人がそろって笑顔に。妻の小百合さん(43)は「家族がこんなふうに集まれるのはうれしい」と話す。

旅の楽しみの一つであるお土産も別途郵送される。日程の都合がつかない社員のため、別の日にケニアを訪れるツアーも用意した。両日参加することも可能で、全社員600人弱のうち、115人がいずれかのツアーに参加した。

「社員だけでなく、家族も楽しめるよう企画した」と発案者の岡田恭子社長。新型コロナウイルス下の生活では外出などが制限され、本人だけでなく家族もストレスを抱えがち。「プライベートを充実させることは、仕事の成果にもつながる」と効果を期待する。

同じツアーに参加した社員は〝訪問先〟での経験だけでなく、会社では見せない同僚らの素顔を知る機会も共有。「オンラインの画面に家族やペットが映り込み、会話するきっかけになった」という声もある。

もともと社員の交流が少ないことは、同社の長年の課題だった。全社員の7~8割がシステムの開発や保守に従事し、顧客企業のオフィスなどに常駐。コロナ禍で在宅勤務が広がり、直接会う機会はさらに減った。以前から数年に1度、家族の同伴可の社員旅行を実施していたが「働き方改革が進み、休日を同僚と過ごしたがらない人も少なくない」(同社)。

オンライン旅行は自由度が高く、子育て中でも気軽に参加できる。アフターコロナ時代の選択肢の一つになるかもしれない。(渡辺夏奈)

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コラム「関西タイムライン」は関西2府4県(大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山)の現在・過去・未来を深掘りします。経済の意外な一面、注目の人物や街の噂、魅力的な食や関西弁、伝統芸能から最新アート、スポーツまで多彩な話題をお届けします。

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