空気清浄カード根拠なし 消費者庁が再発防止命令
消費者庁は22日、カード型空気清浄器にウイルスや菌を寄せ付けない効果があるとウェブサイトで表示したり動画を配信したりしたのは根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、製造販売する「サルーテ・ラボ」(大阪市中央区)に、再発防止命令を出した。
商品名は「イオニアカードPLUS」で、新型コロナウイルスが感染拡大し始めた3月に発売された。3960円。同社によると、ドラッグストアや通販サイトで約25万枚を販売した。担当者はコロナ対策で発売したわけではないとし「効果についての説明が不十分と指摘された。真摯に受け止める」と話した。
措置命令書によると、自社サイトでイオンの作用により「カードを身につけるだけで空気のトラブルからあなたを守る」と表記。カードから半径約1.5~2メートルで効果があるかのように示した。
消費者庁と共に調査した公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所の真渕博所長は大阪市で記者会見を開き「新型コロナ感染拡大で、ウイルス予防を掲げる商品に対する関心は高まっている。命令で周知する意義は大きい」と述べた。〔共同〕