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関西3府県、病床確保の壁高く 「第4波」が現実味

(更新)

新型コロナウイルスの感染が再拡大し、病床逼迫が再び現実味を帯びてきた。兵庫県では病床使用率が5割超に上昇。国は自治体に対し、感染者数が「第3波」の2倍になると想定した体制を求めており、大阪、兵庫、京都の関西3府県は臨時医療施設の整備などを計画するが、病床の積み増しは容易でない。「第4波」が現実味を帯びるなか焦りの声が漏れる。

兵庫県は26日、新型コロナの感染者を新たに116人確認したと発表した。100人超えは3日連続。大阪府でも同日、新たに300人の感染を確認し、約2カ月ぶりの高水準となった。兵庫県では病床使用率は51.7%(25日現在)と5割を超え、重症病床使用率も49.1%(同)まで上昇。国の感染状況を示す6指標のうち、病床使用率は最も深刻な「ステージ4」が目前に迫る。

厚生労働省は24日、感染再拡大に備えて病床確保計画を見直すよう都道府県に要請。緊急時には1日の新規感染者数が第3波ピーク時の2倍程度となっても対応できるよう、病床や宿泊施設を確保するよう求めた。実際に各都道府県で必要な病床数は明示せず「各地の医療体制に合わせてそれぞれ検討してほしい」(担当者)としている。

大阪府は新規感染者数が2倍になれば入院患者も同様に増えると想定。1月下旬~2月上旬の入院患者数から単純計算すると「第4波」では約2500床が必要になるが、25日時点の確保病床は計1990床にとどまる。

兵庫県は約1200床必要になる計算だが、確保病床は約840床。京都府は現在の453床から110床近くの積み増しが必要になる。

特にハードルが高いのが重症病床だ。「第3波の2倍」を当てはめた場合、大阪府では約370床が必要となるが、25日時点では224床にとどまる。府内で重症患者を受け入れられる集中治療室(ICU)は約500床で、そのうち既に約半数をコロナ用に確保している。脳梗塞や心筋梗塞など一般診療用の病床も必要なため「これ以上確保数を増やすのは不可能に近い」(府幹部)。

府は民間病院などに対し、プレハブで臨時の重症用医療施設を設置するよう求めている。第3波で稼働した「大阪コロナ重症センター」のような施設を複数カ所で設け、計30床ほど積み増したい方針だ。3月中に設置場所を決め、4月から計約15億円かけて整備を進める。だが運用開始は10月頃。計画通り実現しても厚労省の目標を確保するには100床以上足りない。担当者は「一朝一夕に病床を新設するのは難しい。既存の設備を使った確保策を考えなければならない」と話す。

大阪府と兵庫県ではいったん落ち着いた感染者数が急増し「第4波」が現実味を増している。京都府は足元では低水準だが、担当者は「感染がある程度落ち着いている今のうちに病床確保を進めなければ間に合わない」と危機感を募らせる。他人に感染させる恐れがなくなった人が転院できる療養型施設などの確保を進める方針だ。

大阪府では第3波で看護師が足りず、自衛隊や全国知事会などから派遣を受けた。府は3月から、看護師をコロナ対応病院に派遣する「看護師人材バンク」を稼働。コロナ重症センターや稼働していない病棟がある病院などに看護師を派遣し、患者受け入れの裾野を広げる狙いがある。

府は当初、人材バンクに離職している看護師など約100人の登録を目指していたが、担当者は「病床を倍増するには100人では足りない。今後さらに広く看護師を募集することも検討したい」としている。(大畑圭次郎、小嶋誠治)

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