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関西の小中学校、学習遅れ挽回へ奮闘 心身ケアなど課題

(更新)
リモートで行われた始業式で、新学期に頑張りたいことを話す児童(7日午前、大阪市東成区の大阪市立今里小学校)

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、各地の学校で3学期が始まった。大阪市立小中学校では7日、一斉に始業式が行われたが、臨時休校による遅れを補うために初日から授業を実施した。始業式を前倒しした自治体も多い。一方で教職員の感染が判明し、授業日程がさらにタイトになる学校も。学期末に向けて児童や生徒の学習疲れのケアも課題になりそうだ。

「健康に、真心を込めて、毎日を過ごしましょう」。大阪市立今里小(東成区)では7日午前、感染防止のためにオンラインで始業式を行い、山口祐子校長がテレビ画面越しに各教室の児童に呼びかけた。例年は始業式が終われば帰宅するが、年度初めの臨時休校による授業不足を補う必要があり、この日は5時間目まで通常の授業を入れた。

4年生の高橋杏月さんは「いつもなら式が終われば友達と遊べるけど、今日は少ししか遊べない」と残念な様子。午前中の学級活動で、今年の目標を表す漢字として「楽」と紙に書き、「お母さんと洋服を買ったり友達と外出したりして、コロナ禍の去年より楽しい1年にしたい」と笑顔をみせた。

大阪市立の小中学校は昨春の「第1波」による臨時休校で、授業日数は通常と比べて約2割足りない。大阪市教育委員会は市内の小中学校に対し、昨年6月から年度末までに、週の授業時間を小1以外は例年より1時間以上追加するよう指示。小6と中3は土曜日に例年と比べて2日多い5日以上の登校日を設けるよう通知した。

今里小ではタブレット型端末を使い、学習用アプリで意見や文章を共有するなど、ICT(情報通信技術)を積極的に活用して授業の量と質を保ってきた。1月末には1人1台の端末が整備される予定で、田原健之介教務主任は「詰め込みではない楽しい授業をしていきたい。学習のスピードもより速くなるだろう」と話す。

教職員の感染で授業日程を再び見直すケースも出ている。大阪市立大淀中(北区)では昨年12月24日から1月3日にかけて6人の教職員の感染が判明。校内を消毒し、始業式の日程は1月7日から12日に延期した。3学期の授業日程はさらにタイトになり、通常は休みになる土曜日の一部を授業にあてる予定だ。

授業時間の確保のため始業式を前倒しした自治体も少なくない。

京都市の市立小学校153校は従来の予定より1日早い6日に始業式を行った。京都市立唐橋小では昨年6月末以降、1日あたりの授業数を1時間ずつ増やし、「児童たちも学習の遅れを取り戻す努力をしてきている」(西村智恵校長)。兵庫県宝塚市の市立小学校24校も2日早い5日に始業式を実施。市立山手台小は昨年に一時休校していた影響で遅れたカリキュラムを取り戻すため、始業式の日も2時間目から通常授業に臨んだ。同校の教頭は「塾に行く子もいれば行かない子もいる。児童によって習熟に差が出ないよう学校でしっかり学習をすることは大切」と話す。

ただ、休日授業の増加や1日の授業時間の延長は、児童らの心身の疲れの原因になる可能性もある。大阪市浪速区のある小学校の校長は「この半年間で子どもたちへの負担が増して疲れが出ている」と指摘。同校では、今までならつまずかないような分野で学習の遅れがみられる児童もいるといい、「3学期は一人ひとりの精神面にもこれまで以上に気を配っていく。様子を観察し、気になる子には声がけをしていきたい」と話している。

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