春の味覚イカナゴ漁解禁 播磨灘と大阪湾、不漁続く

瀬戸内海に春の到来を告げるイカナゴの稚魚「シンコ」漁が6日、播磨灘と大阪湾で解禁された。兵庫県明石市の林崎漁港には銀色に輝くシンコが水揚げされ、初競りで1籠(約25キロ)9万5千円の初値が付いた。不漁が続く近年では最も高値という。
シンコは甘辛く炊く郷土料理「くぎ煮」で知られる。漁協の久留嶋継光課長(31)は「資源管理に取り組んでいるが、依然として量が少ないのを目の当たりにした。回復しないのは心配だが、サイズも十分なので、できるだけ多くの人に味わってほしい」と話した。
兵庫県によると、2017年以降、深刻な不漁が続いている。水質改善が進んだことで海中の窒素やリンが減少してエサとなるプランクトンが減少したことが主因とされる。〔共同〕