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関学大の大村新監督、初の甲子園ボウルは注目の日大戦

アメリカンフットボールの大学王者を決める13日の甲子園ボウルで関西学院大と日本大が対戦する。両雄の顔合わせは日大による悪質タックルが起きた2018年5月の定期戦以来だ。今季から関学大を率いる大村和輝新監督は「日大さんとは色々あったが、昔からライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)してきた。素晴らしい試合ができれば」と話す。

就任1年目で関学大を甲子園ボウル出場に導いた大村監督(右)。左は鶴留輝斗主将(11月30日、甲子園球場)

11月28日に開催された関西の甲子園ボウル出場チームを決めるトーナメント戦決勝。関学大は第4クオーター(Q)終盤まで立命館大に13-14とリードされていたが、残り3秒で21ヤードのFGを決め劇的な逆転勝ち。最後までハラハラの展開にも大村監督は顔色一つ変えず、監督1年目とは思えないほど冷静に指揮を執り続けた。

鳥内秀晃前監督からの「しんどい時にしんどい顔をするな」との教えを大事にしている。「だから僕はよく淡々としていると言われるのかな」。劣勢でも右往左往せずに落ち着き払っていた姿に、監督としての資質の高さの一端がのぞいた。

鳥内前監督は1992年の就任以来、甲子園ボウル優勝12回を誇り、2002年にはライスボウルも制した。この名将の後を継ぐ重圧は「全くなかった。考えても仕方がないので」と大村監督。09年に関学大コーチに就任後はナンバー2としてチームをまとめ、ここ数年はほぼ全権を任されていたため、後継者としての覚悟はできていた。

誤算は監督就任直後からの新型コロナウイルスの感染拡大だった。「(1年目なので)例年よりも多く学生とのコミュニケーションを取ろうと考えていたが、取り切れなかった」。オンラインで対話をしても「画面越しでは自分の思いが学生に伝わっているのか、実感としてつかみにくかった」。

対話が減った分、趣味の読書で触れた歴史上の人物の名言を紹介することでコミュニケーションの質を高めてきた。吉田松陰の「この命をどう使い切るか。ついに志を立てる時がきた」という言葉をスマートフォンの待ち受け画面に設定。「鳥内さんから引き継いだ以上はしっかりとやらないといけない」と話す大村監督は、松陰のこの名言が「今の自分の心境に重なる」。

関学大の強さの源泉は「僕らは相手より弱いという前提で物事を考える点にある」と大村監督。先月の立命大戦で逆転FGを決めた永田祥太郎も「1点差で負けているシチュエーションも想定して練習してきたので平常心だった」。監督が代わってもしっかりと引き継がれている伝統が今年の甲子園ボウルでも強みになるだろう。

(田村城)

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