タイの22年新車販売12%増 23年予測もコロナ前下回る

【バンコク=村松洋兵】トヨタ自動車タイ法人が26日発表した2022年の他社を含めたタイ全体の新車販売は、前年比12%増の84万9388台だった。新型コロナウイルス対策の規制緩和で需要が回復したが、感染拡大前の19年実績(約101万台)には届かなかった。23年は22年比6%増の90万台と予測しており、なおコロナ前を下回る見通しだ。
トヨタが20%増の29万台弱となり、シェア34%で首位を維持した。日系メーカーの合計シェアは85.4%で2.1ポイント低下した。中国の長城汽車が電気自動車(EV)の販売を伸ばし、シェアを前年の0.5%から1.4%に高めた。

タイの新車市場は東南アジアでインドネシアに次いで2番目に大きい。トヨタは「自動車産業は回復基調にあるものの、半導体不足やインフレなどのマイナス影響が続いている」と指摘した。
一方、自動車専門メディア「オートライフ・タイランド」のまとめによると、22年に新車登録されたEVは前年に比べ5倍の9729台だった。長城汽車が首位の3828台、上海汽車集団系の「MG」が2位の3198台で、中国勢2社だけで72%のシェアを占めた。
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