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IMF、スリランカに29億ドル支援へ 中国支持と報道

(更新)

【バンコク=井上航介】外貨不足による経済危機に直面するスリランカの債務再編計画に中国が支持を表明したことが24日までにわかった。スリランカが国際通貨基金(IMF)と合意した29億ドル(約3800億円)の支援実行に道を開く。中国がIMFと協力して融資先を救済するのはアフリカのザンビアに次ぎ2例目。ほかの新興国や発展途上国にも同様の措置をとる可能性がある。

英ロイター通信、米ブルームバーグ通信のほか、インドやスリランカなどのメディアが伝えた。

中国国有の中国輸出入銀行が21日、スリランカ政府に書簡を送り、2年間の債務支払い猶予やIMFの支援を支持する意向を示した。スリランカ政府の高官は同国メディアに対し「中国は債務再編へのプロセスを支持した。IMFにも支援の意思を伝えるだろう」と語った。

中国外務省の汪文斌副報道局長は19日の記者会見で、スリランカの債務問題について「中国側は関係国や国際金融機関と共に当面の困難に対応し、債務負担を緩和し、持続可能な発展を実現し、積極的な役割を発揮したい」と表明。汪氏は16日の会見で、中国共産党の中央対外連絡部の陳洲副部長がスリランカを訪れ債務問題を協議したとも明らかにしていた。

IMFは2022年9月、スリランカと29億ドルの金融支援で実務者による暫定合意に達した。融資実行の前提として、国内の経済改革のほか、対外債務の整理再編を求めていた。主要債権国のうち日本やインドは支援を表明済み。IMFは中国の支持も求めていた。

スリランカは外貨獲得の柱である観光業が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で打撃を受け、深刻な支払い能力の不足に陥った。22年5月にはデフォルト(債務不履行)状態になった。

中国は広域経済圏構想「一帯一路」の一環としてスリランカのインフラ整備などに多額の投融資を実行してきた。17年には返済に窮したスリランカから南部ハンバントタ港の運営権を取得した。これは経済支援のかわりに重要な権益を奪う「債務のワナ」の典型例だとされ、ほかの新興国や途上国が警戒するようになっていた。

資源確保や市場開拓のためアジア、アフリカ諸国への進出を続けたい中国は一定の譲歩を迫られているとみられる。22年7月には銅鉱石の産地であるザンビアの債務再編で中国が主導する債権国グループが交渉入りに合意。IMFによるザンビア支援を後押しした。

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