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中国車、EVでタイに攻勢 バンコクモーターショー開幕

長城汽車が展示する小型電気自動車「ORA」(23日、バンコク)

【バンコク=村松洋兵】タイの首都バンコク近郊で24日、東南アジア最大級の自動車展示会「バンコク国際モーターショー」が開幕した。タイに新規参入する中国・長城汽車は同国製の電気自動車(EV)や、現地生産するハイブリッド車(HV)を展示。日本車のシェアが高いタイで、中国メーカーの攻勢が強まっている。

展示会の会期は4月4日まで。2020年は新型コロナウイルスの影響で7月に延期されており、例年通りの3月開幕は2年ぶりとなる。

長城汽車は23日の報道公開で、21年後半から中国製の小型EV「ORA」を輸入販売すると明らかにした。中国では補助金適用後で100万円台の低価格車だ。タイでの販売価格は未定だが、タイ法人のナロン社長は「顧客が満足するものになるだろう」と自信を示した。

タイで現地生産も始める。20年に米ゼネラル・モーターズ(GM)から取得した工場を改修し、まずHVを製造する。4~6月期中に予約の受け付けを始める。226億バーツ(約790億円)の投資を計画しており、23年以降にEVを生産する予定だ。

東南アジア最大級の新車市場であるタイは「日本車王国」だ。20年に前年比21%減の79万台だった新車販売のうち、日本車は上位6位までを占めシェアは88%に達した。1960年代以降に日本車各社が相次ぎ進出し、盤石な地盤を築いた。

だが、足元では中国勢がじわりと存在感を高めている。上海汽車集団はタイ財閥チャロン・ポカパン(CP)グループと組んで英老舗ブランド「MG」を展開する。20年は新車市場全体がしぼむなか、前年比7%増の2万8316台を販売し、同1ポイント高い3.6%のシェアを獲得した。

上海汽車が輸入販売する中国製EVは20年に約800台を出荷し、同年のタイのEV新規登録台数の6割を占めた。タイではプラグインハイブリッド車(PHV)を現地生産しており、EV生産も予定する。

タイはガソリン車の比率が高く、20年の新車販売における電動車はHVを含めても4%程度にすぎない。日系大手はEVを時期尚早とみており、市場投入は日産自動車の「リーフ」やトヨタ自動車の高級車「レクサス」のEVの輸入販売にとどまる。

タイ政府は30年までに車生産の3割を電動車とする目標を掲げており、EVシフトが遅れれば日本車の牙城が崩れかねない。野村総合研究所タイの山本肇シニアマネジャーは「若者の志向に合わせて(EVなど)新技術の市場投入を早めるべきだ」と指摘する。

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