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東南アジア、主要3カ国でマイナス成長 7~9月

【バンコク=村松洋兵】東南アジア主要国の2021年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けてタイ、ベトナム、マレーシアが前年同期比でマイナスとなった。行動制限の緩和により10~12月期以降は復調を見込むが、ワクチン接種が遅れている国もあり、感染再拡大や回復遅れのリスクが残る。

タイの国家経済社会開発委員会(NESDC)によると、同国の7~9月期のGDPは前年同期比0.3%減で2四半期ぶりのマイナス成長だった。7月半ばから首都バンコクなどで都市封鎖(ロックダウン)を実施したことが響いた。

タイ政府は9月から行動制限を段階的に緩和したが、足元の新規感染者数は1日7000人前後で高止まりしている。11月から外国人観光客の受け入れを本格的に再開したが回復は鈍い。NESDCのダヌチャー長官は「経済はまだ脆弱であり、回復は緩やかになる」と指摘する。

高成長が続いていたベトナムは同6.2%減となった。四半期ベースで統計を遡れる00年以降で初めてのマイナス成長になった。当局が最大都市ホーチミン市など南部を中心に工場の稼働を制限したため生産活動が低迷した。10月以降は生産が回復に向かっているが、感染者は再び増加傾向にある。今後の生産が回復基調を保てるかは不透明な側面もある。

マレーシアは同4.5%減で2四半期ぶりのマイナスだった。政府が厳格な行動制限を実施し、企業の生産活動や個人消費が低迷した。足元ではワクチン接種完了率が全人口の75%を超え、経済活動の制限を大幅に緩和している。

インドネシアは7~9月期に一時、感染状況が世界最悪水準になったものの、GDPは同3.5%増と2四半期連続のプラスだった。石炭やパーム油など商品価格の上昇に伴う輸出の増加が寄与した。フィリピンも同7.1%増でプラスを維持した。厳しい行動制限が講じられたものの個人消費が堅調だった。両国とも感染者が減少しているが、ワクチン接種完了率は2~3割台と低い。

シンガポールは速報値で同6.5%増と3四半期連続のプラスだった。世界的な需要回復を受け、半導体関連産業など製造業が好調だ。ワクチン接種完了率は85%に達するが、新規感染者数は1日2000~3000人程度と同国としては高水準で推移する。政府は外食の人数制限など行動制限を続ける一方、隔離なし入国の対象国を拡大するなど、感染抑制と経済正常化の両立を目指している。

21年通年のGDPはタイが前年比1.2%増、マレーシアが同3~4%増と予測するなど各国ともプラスを見込む。

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