/

デンマーク、EU安保政策への参加問う国民投票開始

(更新)

【ブリュッセル=竹内康雄】北欧のデンマークで1日、欧州連合(EU)の共通安全保障・防衛政策への参加を問う国民投票が始まった。ロシアのウクライナ侵攻を受け、デンマークの防衛力向上を目的に政府が実施を決めていた。参加が決まれば、EUの安保・防衛政策への関与が深まる。

デンマークはEU加盟国だが、域内共通の安保・防衛政策に加わらなくてよい適用除外権を持つ。同分野での適用除外権を持つのはデンマークだけだ。国民投票はこの権利を放棄するかどうかを問う内容だ。

フレデリクセン首相は3月上旬に国民投票の実施を決めた。ロシアのウクライナ侵攻を受け、小国でロシアとも近いデンマークの危機感が高まったためだ。AFP通信によるとフレデリクセン氏は5月30日、「我々はイエスと投票すべきだと信じている」と訴えた。

デンマークの公共放送DRの世論調査によると30日時点では参加すべきだとの声が優勢だ。支持は44%、反対が28%で態度を決めていない有権者も19%いる。投票結果の大勢は今月1日夜にも判明する見通し。

参加が決まればデンマークはEUの安保・防衛政策に関する議論に参加でき、軍事ミッションにも加われる。EUはこのところ安保・防衛分野の統合を深めている。

北欧諸国はウクライナ侵攻をきっかけにロシアの脅威を再認識し、安保政策の見直しに踏み出している。スウェーデンとフィンランドは5月に北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請した。

デンマークが適用除外権を得た経緯は、EU創設を定めたマーストリヒト条約の承認を否決した1992年の国民投票に遡る。否決を受けて当時のデンマーク政府は他の加盟国と交渉し、防衛協力やユーロ導入などの留保で合意。再度の国民投票で条約が承認され、例外規定を設けてEUに加盟した。

デンマークは安保・防衛、EU市民権、通貨、警察協力を含む司法内務の4分野でEU共通政策の適用除外権を持つ。2000年に単一通貨ユーロ導入の適用除外権の放棄を問う国民投票を実施したが否決され、自国通貨のデンマーク・クローネの維持が決まった。15年には司法内務におけるEUとの連携拡大も国民投票で否決した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻しました。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

■動く戦況地図  ■戦況  ■マーケット・金融への影響  ■ビジネスへの影響 

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン