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トルコの4~6月期GDP、22%増 コロナ危機の反動

インフレ加速、利下げへの警戒感も

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ統計局は1日、2021年4~6月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比21.7%増だったと発表した。新型コロナウイルス禍の直撃を受けた前年同期からの反動で輸出や消費が大幅に伸びた。経済指標は回復基調だが、足元ではインフレが加速しており、政権の意向を受けた中銀による拙速な利下げへの懸念もくすぶる。

輸出が59.9%増、個人消費は22.9%増とけん引した。産業別ではサービス業が45.8%、製造業が43.4%などそれぞれ回復した。

トルコでは20年3月下旬から新型コロナの感染が拡大し、同年4~6月にかけて大規模なロックダウン(都市封鎖)を実施し、経済活動に大きな影響が出た。今年もイスラム教の断食月(ラマダン)中を中心にロックダウンを実施したが、7月初めまでに店内飲食や映画館の営業などの制限の撤廃が進んだ。

国際通貨基金(IMF)は21年通期の成長率を5.8%と予測する。市場では「9.5%を超える可能性が高い」(TEB投資の調査部門トップのプナル・ウールオール氏)など、一段の上振れを期待する声も強い。

一方、成長の陰で市民は高インフレに苦しむ。景気刺激のための資金供給拡大や通貨安によって、足元の消費者物価指数(CPI)は前年同月から2割近く上昇した。今後のCPIを占う生産者物価指数(PPI)も4割以上、上昇し、早期の物価安定は見通せない。

本来はインフレ抑制のため利上げを迫られてもおかしくない局面だが、トルコでは19%の政策金利をいつ下げ始めるかに関心が集まっている。金利を「悪」とし、成長を優先するエルドアン大統領が中央銀行に利下げを求めているためだ。エルドアン氏は8月上旬にも「高金利はインフレをもたらす」という独自の議論を繰り返した。

ブラジル、ロシアなど新興国は相次いでインフレ抑制のための利上げを行っている。トルコが利下げに踏み切れば、7月以降は安定しているリラ相場を再び押し下げ、輸入物価の上昇を招きかねない。

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