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LIBOR、基準金利の歴史に幕 ドルは23年まで一部存続

【ロンドン=篠崎健太】短期金利の指標として長く使われてきたロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の大半が、12月31日で算出と公表を終えた。不正操作問題を機に2021年末での廃止が決まっていた。ドルLIBORの一部は既存の金融取引に配慮して23年6月末まで存続する。新指標への移行は道半ばで完全停止には至らぬまま、基準金利としての地位に幕を下ろした。

LIBORはロンドン市場で銀行同士が資金を融通する際の金利指標で、半世紀の歴史がある。ドル、ユーロ、円、ポンド、スイスフランの主要5通貨を対象に、それぞれ7つの期間、計35の金利が毎営業日公表されてきた。算出に参加する金融機関が金利を申告し、上位と下位の一定数を除外したものを平均して求める。

金融情報会社リフィニティブによると最終日の12月31日、円のLIBOR3カ月物はマイナス0.076%と、20年末(マイナス0.0825%)からほぼ横ばいだった。日銀が短期金利をマイナス0.1%に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を維持するなか、21年も狭い範囲での小動きに終始した。

一方、ドルLIBORの翌日物と1、3、6、12カ月物については23年6月30日まで今と同じ枠組みで公表が続けられる。参照する金融取引の残高が200兆ドル(約2.3京円)規模と大きく、移行が難しい既存契約の混乱を避けるためだ。米金融当局は新たな取引にLIBORを使わないよう求めており、英当局は監督下の金融機関に対して22年1月以降の新規利用を禁じている。

LIBORは融資や債券、デリバティブ(金融派生商品)など膨大な金融取引で活用されてきた。12年に大手行が提示金利を操作していた不祥事が発覚し、市場実勢により近く透明な新指標に移るべきだとの声が広がった。17年7月に英金融行為監督機構(FCA)のベイリー長官(現イングランド銀行総裁)が廃止方針を打ち出し、代替指標の策定など移行作業が世界で進められてきた。

新指標はドルが「担保付き翌日物資金調達金利(SOFR)」、円が「無担保コール翌日物金利(TONA)」などと通貨ごとに定められている。いずれも市場での取引に基づく実勢金利で透明性が高い。LIBORと違って相手方の信用リスクを反映せず、翌日物取引が基準なので、指標金利として使うには金利差や期間の調整などが必要になる。

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