ワクチン3回接種の医師、オミクロン型感染 イスラエル

【カイロ=久門武史】イスラエルで新型コロナウイルスワクチンを3回接種済みの医師2人が、新型コロナの新たな変異型「オミクロン型」に感染していたことが11月30日分かった。勤務する商業都市テルアビブ近郊の医療機関が明らかにした。ロイター通信などが伝えた。
このうち一人はロンドンでの会議に出席後、帰国したばかりだった。米CNNによると、英国を出国する前とイスラエル到着時のPCR検査の結果は陰性だった。もう一人の感染者はこの医師から感染したと同医療機関ではみている。両医師は米ファイザー製のワクチンを3回接種していた。
オミクロン型が最初に見つかった南アフリカへの渡航歴がない人の間でも、新変異型の感染が広がっている可能性を示している。両医師の症状は軽いという。これでイスラエルで確認されたオミクロン型の感染者は4人になった。
イスラエルは昨年から世界屈指のペースで新型コロナワクチンの接種を進め、今年8月には3回目の追加接種(ブースター接種)を始めた。新規感染者は9月をピークに減少傾向にあったが、政府はオミクロン型の拡大に警戒を強めている。同国は11月28日から14日間、原則すべての外国人の入国を禁止する措置をとっている。
オミクロン型を巡っては詳しい分析がまだ途中段階にあるが、感染者を診察した医師などによると症状は軽いという。米食品医薬品局(FDA)のウッドコック長官代行は「ワクチンの接種が自身や家族、友人らを守るうえで今できる最大の防御策だ」との認識を示した。

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