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パンデミック対応で新条約提唱 25カ国・地域が連名で

WHOのテドロス事務局長は次のパンデミックに備えた国際協調が重要だと指摘する(写真は1月、ジュネーブにて)=ロイター

【ロンドン=中島裕介】世界保健機関(WHO)と世界20カ国以上の首脳は30日、将来の感染症のパンデミック(世界的大流行)に世界各国が協力して対応するための国際条約の締結を提唱した。新型コロナウイルスでの失敗例などの教訓を踏まえ、感染拡大の早期警告の仕組みやワクチンの早期開発と普及に向けた連携の強化を図る。

連名による新条約構想の提唱には30日の発表時点で英独仏や欧州連合(EU)など欧州のほか、タイ、南アフリカなど25カ国・地域の首脳とWHOのテドロス事務局長が署名した。日本や米国、中国、ロシアは30日時点では参加していない。

新型コロナは初期段階で実態把握が遅れたと指摘されるほか、マスクや医療用防護具の供給不足も感染拡大に拍車をかけた。足元ではワクチンの普及に国ごとの格差が生じている。

新条約の構想では早期に感染症の警戒を呼びかけるアラートシステムや、感染データなどを共有する枠組みの構築を目指す。医療用品、ワクチンの世界的な供給を確保するための国際協力の強化もうたう。各国首脳はこの新条約が「相互の説明責任や透明性の確保につながる」と指摘している。

EUのミシェル大統領は30日の新条約構想を説明する記者会見で、新型コロナが「どの国も単独でパンデミックを打ち負かすことはできないという教訓を与えてくれた」と強調した。「次のパンデミックへの準備が必要だ。無駄にする時間はない」と呼びかけた。

構想に参加した英国のジョンソン首相は議長を務める6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)でも、新条約について議論する意向を示す。欧米各国は中国が新型コロナの感染初期に情報を隠したと疑っており、情報の透明化は欠かせないとの見方が強い。欧米は人権を巡って中国と対立を深めており、実効性のある条約につながるかは見通せない。

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