トルコ・ロシア首脳会談、地対空ミサイル追加購入協議か
【モスクワ=石川陽平】トルコのエルドアン大統領は29日、ロシア南部の保養地ソチを訪れ、プーチン大統領と会談した。首脳会談の冒頭、ロシアとの軍事協力について「後退はない」と言明した。米国が反対するロシア製地対空ミサイル「S400」の2基目の購入について協議したとみられる。
エルドアン氏はプーチン氏との会談の冒頭、ロシアとのこれまでの軍事技術協力の成果を強調し、「このことを話すのは有意義だと思う」と語った。会談後には「生産的だった」と語った。シリアやアフガニスタンの情勢も協議したもようだ。
トルコは2017年にロシアとの間で初めて「S400」を購入する契約を結び、19年に納入が始まった。トルコも加盟している北大西洋条約機構(NATO)を主導する米国から対ロシア制裁法に基づく経済制裁を受けているほか、次世代戦闘機「F35」の開発プロジェクトからも締め出された。
エルドアン氏は先週、国連総会に出席するために訪れた米国で米CBSのインタビューを受け、「我々がどんな種類の防衛システムをどの国から買うかに関しては、誰も介入できない」と述べ、ロシアから2基目の「S400」を購入する考えを強く示唆していた。