EU、中国からの渡航制限は「不適当」 域内の免疫力高く - 日本経済新聞
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EU、中国からの渡航制限は「不適当」 域内の免疫力高く

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【ロンドン=佐竹実】欧州連合(EU)の専門機関である欧州疾病予防管理センター(ECDC)は29日、新型コロナウイルスの感染が急拡大した中国からの渡航者について、検査や隔離などの措置を取ることは不適当だと判断した。EUの免疫力が高いため、中国からの流入は大きな影響を与えないなどとしている。

英メディアによると、ECDCは域内ではワクチン接種が進んで免疫力が高いと指摘した。中国から流入する可能性のある感染者の数は、EU内の感染者よりも少ないとみている。中国で流行している変異型は、すでにEU内で流行していると説明した。「警戒は続け、必要であれば緊急ブレーキを使う用意がある」とした。

イタリアでは、クリスマス後の中国発ミラノ行きの航空機の乗客のうち52%が新型コロナ陽性だった。イタリアは28日に、中国からの渡航者全員に検査を義務付けると発表。メローニ首相は、EUにも同様の対応をするよう求めていた。

英国やフランスは現時点で水際対策を講じる予定はないとしている。英保健省のクインス閣外相(副大臣級)は中国での感染拡大について「不安を覚えるだろう」としたうえで、「気をつけなければならないのは新しい変異型だ。英国で流行していない変異型が出たとの証拠はないが、引き続き状況を注視する」と述べた。

感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ政策」を転換し、中国内で感染者が急増した。これを受けて日本や米国などは、入国時の検査を義務付けるなどの水際対策の強化を決めた。米疾病対策センター(CDC)は中国の感染情報について「適切さと透明性を欠いている」と指摘している。

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