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ユーロ圏GDP、1~3月0.6%減 2期連続マイナス成長

(更新)
ドイツでは厳しいロックダウンが続く(3月、ミュンヘン)=AP

【ベルリン=石川潤】欧州連合(EU)統計局は30日、2021年1~3月のユーロ圏の実質域内総生産(GDP)が速報値で前期比0.6%減少したと発表した。新型コロナウイルスの変異株が拡大して都市封鎖(ロックダウン)が続いたため、2四半期連続のマイナス成長となった。ただ、ワクチン接種がようやく広がりつつあり、4~6月以降は回復軌道に戻るとの見方が多い。

年率換算した成長率はマイナス2.5%だった。ワクチン接種と財政出動で年率6.4%の成長を実現した米国と明暗が分かれた。すでにコロナ危機が始まっていた前年同期と比べても1.8%減で、危機前水準の回復は22年半ばごろになる見込みだ。国別ではドイツが前期比1.7%減、イタリアが0.4%減、フランスは0.4%増だった。

欧州の低迷が映し出しているのが、ひとたびコロナ封じのかじ取りを誤れば、そう簡単には回復軌道に戻れないという厳しい現実だ。欧州ではコロナ対策が後手に回って英国型を中心とする変異ウイルスが拡大。ワクチンの接種もなかなか進まず、ロックダウンの出口の見えにくい状況に陥った。

パリやベルリンといった主要都市で人出が減り、個人消費が落ち込んだことがGDP全体を押し下げたとみられる。米国や中国などの成長の恩恵を受けた製造業は1~3月も堅調だったが、サービス業などは厳しい状況が続き、経済の二極化も進んだ。

もっとも、欧州経済は「変曲点」(欧州中央銀行のレーン専務理事)に差し掛かっているとの見方が多い。フランスなどがロックダウン解除に向けて動き出し、英IHSマークイットの4月の購買担当者景気指数(PMI)は製造業だけでなくサービス業も好不況の節目である50を超えた。

遅れていたワクチン接種も進んでいる。少なくとも1回ワクチンを接種した人の割合がドイツで25%を突破。5割を超えた英国、4割強の米国に比べれば遅れているが、接種が進むにつれて経済が再び活気を取り戻すとの期待は大きい。

7500億ユーロ(約100兆円)規模のEU復興基金もようやく動き出す。各国がEUの欧州委員会に復興計画を提出し、夏ごろには資金の分配が始まる見込みだ。始動までに「多くの時間を失った」(ルメール仏経済・財務相)との声もあるが、実際に分配が始まれば、環境やデジタルへの投資を通じて景気回復を後押しするとみられている。

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