パレスチナ9人死亡、イスラエルが急襲 報復の応酬懸念 - 日本経済新聞
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パレスチナ9人死亡、イスラエルが急襲 報復の応酬懸念

【カイロ=久門武史】イスラエル軍は26日、占領地のヨルダン川西岸のジェニンにある難民キャンプで過激派「イスラム聖戦」を急襲し、銃撃戦でパレスチナ人9人が死亡した。27日にはパレスチナ自治区ガザからイスラエルにロケット弾が発射され、イスラエル軍はガザを空爆した。報復の応酬に国際社会の懸念が強まっている。

パレスチナ当局によるとジェニンの犠牲者には民間人の高齢女性1人が含まれる。26日は別の事件でイスラエル兵が殺害した1人と合わせてパレスチナ人計10人が死亡し、近年で異例の多さとなった。今年に入り西岸でイスラエルとの衝突によるパレスチナ人の死者は既に30人に達したと報じられた。

イスラエル軍は「対テロ作戦」を強化しており、ジェニン急襲についてイスラム聖戦が「大規模なテロ攻撃」を企てていたと説明した。パレスチナ自治政府は26日、イスラエルとの治安対策の協力を停止すると表明した。自治政府のシュタイエ首相は「パレスチナ人を保護するため国連の即時介入」を求めた。

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスも、ジェニン急襲に猛反発した。27日未明、ガザからイスラエルに向けロケット弾5発が発射された。イスラエル軍が3発を迎撃し、その他は人のいない地域やガザ域内に落下した。

直後にイスラエル軍は戦闘機でガザに空爆を実施した。ハマスの地下施設を狙ったとしている。死傷者は伝えられていない。

イスラエルのメディアによると、ネタニヤフ首相は26日、緊張の激化を求めてはいないとの認識を示した。同氏は2022年12月に極右政党との連立政権を発足させたばかりだ。史上最も右寄りの政権で、パレスチナへの強硬姿勢を強めると懸念されていた。

ジェニンでの衝突について、米国務省のプライス報道官は26日「暴力の連鎖を深刻に懸念している」と表明した。サウジアラビアやエジプトは相次いでイスラエルを非難する声明を出した。

米国務省は同日、ブリンケン長官が29〜31日の日程でエジプトとイスラエル、ヨルダン川西岸を訪問すると発表した。ネタニヤフ氏、パレスチナ自治政府のアッバス議長とそれぞれ会談する予定で、緊張の緩和を探る。バイデン米政権はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」を支持する立場を明確にしている。

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