ビルケンシュトック、LVMH系投資会社に株式の過半売却

【ロンドン=佐竹実】独靴ブランドのビルケンシュトックは26日、株式の過半を売却すると発表した。売却先は高級ブランド世界最大手、仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン系の投資会社Lキャタルトンと関連会社。売却額は明らかにしていないが、ロイター通信によるとビルケンシュトックの企業価値は40億ユーロ(約5150億円)と評価された。
ビルケンシュトックは創業約250年の老舗で、サンダルなどが知られている。同社は、今回の株式売却により中国やインドなどの成長市場を開拓するとしている。生産や販売網を強化して欧米市場での存在感も高めるほか、新型コロナウイルス禍で世界的に伸びるネット通販にも注力する。
LVMHのベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)は「我々の支援により、成長の可能性を最大限発揮できる」とコメントした。
ビルケンシュトックは、ドイツ製にこだわってサンダルをつくってきた。足の裏の形状に合わせたコルク製の中敷きが特徴で、履き心地を追求してきた。日本を含めた世界100カ国以上で展開している。
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