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米、対スーダン援助停止 クーデター「民政移管に逆行」

(更新)

【カイロ=久門武史】暫定政権が崩壊したスーダンでは26日も、前日にクーデターを起こした軍に抗議する市民らのデモが首都ハルツームで確認された。25日にはデモ参加者に軍部隊が発砲し、ロイター通信によると7人が死亡した。米国務省は同日、民政移管に逆行すると非難し、スーダンへの資金援助停止を発表した。

軍民共同統治の下で民政移管を目指した体制は解体され、混乱が深まっている。

デモ参加者は26日、ハルツームの路上でタイヤを燃やし、クーデターへの抗議を表明した。スーダンの外務省は同日、クーデターを非難する声明を情報省のフェイスブックで公開した。外務省は拘束されたハムドク首相や閣僚らの所在が「なお不明だ」と訴えた。

米国務省は25日、スーダンに対する7億ドル(約800億円)の援助を即時停止すると表明した。軍のクーデターを「スーダン国民の民主主義への希求を無視する」と批判。軍が25日に拘束したハムドク氏らの解放やデモへの武力行使停止を求めた。国連のグテレス事務総長も同日「軍事クーデターを強く非難する」という声明を出した。

現地からの報道によると、スーダンではインターネットが遮断され、ハルツームで軍が橋を封鎖した。中央銀行の職員らがストライキを始めたとの情報もある。

スーダン軍は25日、軍出身のブルハン統治評議会議長が同評議会と暫定政権を解散した。同氏は2023年に選挙を実施すると強調したが、軍中心の統治を強める姿勢を鮮明にしている。民主化が頓挫する可能性が高まっている。

ブルハン氏は26日の記者会見で「(25日の軍の行為は)クーデターではない。民政移管への進路を修正する手段だ」と主張した。「内戦に陥る事態を傍観することはできない」とも述べた。ハムドク氏の安全を確保するためブルハン氏の私邸で「保護」していることも明らかにした。

スーダンでは19年、軍を基盤に約30年間続いたバシル大統領の政権が終わり、軍民共同の統治に移行した。ハムドク氏は文民トップを務め、20年にトランプ前米政権の仲介でイスラエルとの国交正常化合意を発表した。米国からテロ支援国家指定の解除と資金支援を取り付け、経済危機からの脱却を目指していた。

ハルツームでは最近、軍の権限強化を求めるデモや、これに対抗する民主化支持のデモが相次ぎ、緊張が高まっていた。

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